アンプやギター本来の音は気に入っている。でも、あと少しだけ厚みや艶がほしい——そんなときに選ばれてきたのが、いわゆるトランスペアレント系のオーバードライブでした。Virtues arcaは、その「透明」という前提を一歩ずらし、あえて「半透明(トランスルーセント)」という視点からドライブサウンドを設計した、東京発の国産ブランドによるオーバードライブペダルです。
「透明」ではなく「半透明」。arcaが提示するトーンデザイン
メーカーによれば、arcaはガラスを思わせるトランスペアレント(透明)ではなく、トランスルーセント(半透明)なサウンドを持つオーバードライブとして設計されています。元の音像の特徴点を損なわずに、より魅力的といえるミドルレンジと、実音と高度に両立した倍音感を付与する——これがVirtues独自の解釈です。
解像度、透明感、聴感的な自然さを維持しながら、明瞭な分離感と質の高い豊富なミドルレンジを両立させたその音像を、メーカーは「レンズ越しに見る風景」と表現しています。決して硬質ではなく、柔らかさと透明さを両立した音像を、クリーン〜クラシカルディストーションのゲインレンジで実現するとされています。
「原音を活かす」タイプのペダルは数多くありますが、arcaが狙っているのは原音の忠実な再現そのものではなく、原音のキャラクターを保ったまま中域と倍音を足していく方向性です。この差が、透明系と呼ばれるペダルを試して「素直すぎて物足りなかった」と感じた経験のある方にとって、検討する価値のあるポイントになります。
4ノブ+2バンドEQ、直感的な操作性
コントロールはVolume、Gain、Treble、Bassの4つ。歪み量を決めるGainに加え、TrebleとBassによる2バンドEQを備えているため、アンプやギターとの相性に合わせて高域・低域を追い込めます。トーンつまみ1つのシンプルなオーバードライブと比べると、セッティングの自由度は明確に広く、複数のギターやアンプを使い分ける環境でも合わせ込みやすい構成です。
スイッチングはトゥルーバイパス。エフェクトオフ時は入力信号がそのまま出力へ送られる回路構成です。
電池残量でLEDの色が変わる、ユニークな設計
arcaは9Vの電池でも駆動でき、そのうえでLEDインジケータが電池残量に応じて色を変える設計になっています。歪み系ペダルを電池で使いたい場合、電池が消耗しても音が出続けてしまうため、劣化に気づいたときには手遅れ——というのはよくある話です。arcaはLEDの色という視覚情報で残量の目安がつかめるため、電池運用派にとって実用的なメリットになります。
もちろんDC9V センターマイナス(2.1mm)のアダプターにも対応しているため、通常のパワーサプライ運用も可能です。
arcaはこんなギタリストに向いています
- ギターやアンプの素の音は気に入っているが、中域の厚みや倍音感をもう少し足したい方
- トランスペアレント系を試したものの、素直すぎて物足りなさを感じた方
- クリーンに近い領域からクラシカルなディストーションまで、1台でゲインレンジを賄いたい方
- ハンドメイドの国産ブランドに関心がある方
- 歪みペダルを電池で運用することが多い方
逆に、原音に一切色を付けずブーストしたい方や、ハイゲインなモダンディストーションを求める方には、方向性が異なります。
製品仕様
- Control:Volume / Gain / Treble / Bass
- トゥルーバイパス
- 電源:DC9V センターマイナス(2.1mm)に対応
- 接続端子:INPUT、OUTPUT、DC Jack(2.1mm / 9VDC)
- 付属品:取扱説明書、保証書
- 外寸:61×112×51(mm)
- 生産国:日本
- メーカー希望小売価格:30,000円+税
※仕様は予告なく変更される場合があります。最新の情報は各販売店ページをご確認ください。
よくある質問
- トランスペアレント系とは何が違うのですか?
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メーカーは、ガラスのような「透明」ではなく「半透明」というコンセプトを掲げています。原音の特徴を保ちながらミドルレンジと倍音感を付与する設計で、原音をそのまま増幅する方向のペダルとは狙いが異なります。
- 電池で使えますか?
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使用できます。さらにLEDインジケータが電池残量に応じて色を変える設計になっているため、残量の目安を視覚的に把握できます。DC9V センターマイナス(2.1mm)のアダプターにも対応しています。
- どのくらいの歪み量まで出せますか?
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メーカーはクリーン〜クラシカルディストーションのゲインレンジと説明しています。モダンなハイゲインサウンドを主目的としたペダルではありません。
- 日本製ですか?
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Virtuesは2019年に東京で立ち上げられた国産ペダルブランドで、arcaもMade in Japanです。生産数が限られるため、販売店では予約受付となる場合があります。
「透明」という言葉では収まりきらない領域を狙ったオーバードライブ。原音を活かすペダル選びで一度は迷ったことがある方にとって、arcaは新しい選択肢になるはずです。

