ピッキングの強弱だけでワウのようなうねりを生み出す、DOD Envelope Filter 440。1977年に登場したオリジナルを、2014年に現代のペダルボード事情へ合わせて再設計したモデルです。ファンクのカッティングはもちろん、ベースでのダブ的な低域のうねりまでカバーする守備範囲の広さが特徴で、コントロールはLevelとRangeの2つとVoiceスイッチのみ。エンベロープフィルターは設定が難しいという印象を持つ方にも、扱いやすい一台といえます。
ピックアタックに反応する、ペダル不要のワウサウンド
エンベロープフィルターは、入力される信号の強さ(アタックの大きさ)に応じてフィルターが自動的に開閉するエフェクトです。440はアナログ回路によるバンドパスフィルターを搭載しており、足元のペダルを踏み込むことなく、右手のニュアンスだけでワウペダルのような音色変化を作り出します。強く弾けば鋭く開き、優しく弾けば控えめに反応する。この直結感が、エンベロープフィルターならではの魅力です。
LevelとRange、2つのノブの役割
440のコントロールはシンプルですが、それぞれの役割を理解しておくと音作りが一気に楽になります。
- Level(感度):音量ではなく、フィルターが反応する感度を決めるノブです。上げるほど弱いピッキングでも効果がかかり、下げるほど強く弾いたときだけ反応します。出力の小さいシングルコイルと、出力の大きいアクティブベースとで最初に合わせておきたいのがこのノブです。
- Range(スイープ範囲):フィルターが動く周波数帯を設定します。反時計回りに回すほど低域寄り、時計回りに回すほど高域寄りのスイープになります。感度を絞ってRangeを固定的に使えば、ワウを踏んだまま止めた「パークドワウ」的な使い方も可能です。
Voiceスイッチ:ギターの「クアッ」とベースの潜るような低域
2014年の再発で追加されたのが、スイープのどの部分を強調するかを切り替えるVoiceスイッチです。UPポジションはフィルターが上方向へ開く、オートワウらしい「クアッ」としたクセのある反応。ギターのカッティングと相性のよい設定です。一方DOWNポジションは音が沈み込むように動き、低域に厚みを与える方向。ベースでダブやレゲエ的なサウンドを狙う場合はこちらが起点になります。ギターとベース、どちらのプレイヤーにとっても使いどころがある構成です。
ペダルボードに組み込みやすい、現行モデルならではの仕様
現行の440は、トゥルーバイパス回路を採用しています。オリジナル機はバイパス時にも音色が変化する仕様だったため、複数のエフェクターを直列につなぐ現代のボードでは扱いやすさが大きく向上したポイントです。筐体は軽量なアルミ製で持ち運びの負担が少なく、視認性の高いブルーLEDによって暗いステージでもオン/オフを判別できます。電源は9VDCセンターマイナスのアダプターに加え、電池駆動にも対応しています。
こんな方に向いています
- ワウペダルを踏まずにファンキーなカッティングを鳴らしたいギタリスト
- ダブやレゲエ、ジャム系のうねる低域を求めるベーシスト
- ノブが多いフィルター系ペダルで挫折した経験のある方
- ファズやオーバードライブと組み合わせてシンセ的な音を作りたい方
- ベースでも使えますか?
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使用できます。VoiceスイッチのDOWNポジションはベース向けの設定として用意されており、低域が沈み込むようなスイープを作れます。出力の大きいアクティブベースの場合は、Levelを低めから合わせていくとコントロールしやすくなります。
- つなぐ順番はどこがいいですか?
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入力レベルの変化で反応するエフェクトのため、一般的にはギターに近い前段、歪みの前に置く構成が基本です。歪みの後ろに置くと、コンプレッションのかかった信号を受けることになり反応の仕方が変わります。どちらが正解というものではないので、両方試して好みの反応を探すのがおすすめです。
- オリジナルの440と何が違いますか?
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基本となるフィルター回路の性格は引き継ぎつつ、現行モデルではVoiceスイッチ、トゥルーバイパス、LEDインジケーター、アルミ筐体、9VDC電源端子が追加されています。1970〜80年代のオリジナル機にはこれらの仕様はないため、中古で探す際は年式の確認が必要です。

