空間系だけのマルチエフェクターおすすめ10選|モジュレーション・ディレイ・リバーブ比較

空間系マルチエフェクターおすすめ11選|モジュレーション・ディレイ・リバーブを1台で【2026】

コーラスやフランジャーで音を揺らし、ディレイで音を重ね、リバーブで残響を足す。空間系のエフェクトは、フレーズの印象や曲の奥行きを大きく変えてくれます。ただ、コーラス、ディレイ、リバーブと単体ペダルを1台ずつそろえていくと、ボードのスペースも電源も配線も、あっという間に増えていきます。

そこで便利なのが、空間系のエフェクトをまとめて扱えるマルチエフェクターです。この記事では、歪みやアンプシミュレーターは使わず、モジュレーション・ディレイ・リバーブを1台に集約したい方に向けて、空間系に強いモデルを入門機からフラッグシップまで10機種紹介します。目的別の結論を先にまとめているので、迷ったらそこから読んでみてください。

目次

目的別・早わかり(迷ったらここ)

  • まず1台で空間系をひと通り → ZOOM MS-70CDR+
  • ディレイとリバーブを手頃に1台で → NUX Atlantic
  • ミニボードに小さく足したい → ROWIN DAP-3
  • モジュレーションを充実させたい → BOSS MD-200/EHX MOD 11
  • ディレイとリバーブの質感にこだわりたい → UAFX Del-Verb/Walrus Audio Mako D1・R1 MKII
  • ファズと揺れ・エコーで70年代の音を → Keeley Dark Side
  • 音質と自由度を最優先 → Eventide H90
  • モジュールを組み合わせて音を作り込みたい → Poly Effects Beebo

空間系マルチを選ぶ前に知っておきたいこと

空間系(モジュレーション系)は、おおまかに次の3つのグループに分けられます。

  • モジュレーション系:コーラス/フランジャー/フェイザー/トレモロ/ロータリー(音を揺らす)
  • ディレイ系:デジタル/アナログ/テープ(音を繰り返す)
  • リバーブ系:ルーム/ホール/プレート/スプリング(残響を加える)

それぞれの仕組みや単体ペダルの選び方は、コーラス・ディレイ・リバーブの各記事で詳しく紹介しています。

マルチにまとめるいちばんのメリットは、省スペースと配線のシンプルさです。1台でコーラスもディレイもリバーブもまかなえるので、ボードがすっきりし、電源も1系統で済みます。プリセットに対応したモデルなら、曲ごとの音色の切り替えもボタンひとつです。

一方で、単体の専用機に比べると、1つのエフェクトあたりのつまみが少なかったり、同時に使えるエフェクトの組み合わせに制限があったりします。機能が多いモデルほど、操作に慣れるまで少し時間もかかります。「どのエフェクトを同時に使いたいか」「プリセットの切り替えが必要か」「ステレオで鳴らしたいか」を先に決めておくと、選びやすくなります。

空間系マルチエフェクターおすすめ10選

比較早見表

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スクロールできます
#モデルタイプ主な構成こんな人に
1ZOOM MS-70CDR+オールインワン149種類・最大6エフェクト同時・ステレオ入出力まず1台で空間系をそろえたい
2NUX Atlanticディレイ+リバーブディレイ3種・リバーブ3種、直列/並列の切り替えディレイとリバーブを手頃にまとめたい
3ROWIN DAP-33-in-1コンパクトディレイ+モジュレーション3種+リバーブ3種ミニボードに小さく足したい
4BOSS MD-200モジュレーション12モード・127メモリー・MIDI揺れ物を高音質で1台に
5EHX MOD 11モジュレーション11種類・タップテンポ手軽に多彩な揺れ物を使いたい
6UAFX Del-Verbディレイ+リバーブディレイ3種・リバーブ3種を独立したステレオでディレイとリバーブの質感を上げたい
7Walrus Audio Mako D1/R1 MKIIディレイ/リバーブ(2台)各6プログラム・128プリセット残響まわりを細かく作り込みたい
8Keeley Dark Sideファズ+ディレイ/モジュレーションファズ+テープ・ディレイか4種のモジュレーション70年代の質感を1台で
9Eventide H90フラッグシップ70種類以上・2アルゴリズム同時音質と自由度を最優先したい
10Poly Effects Beeboバーチャル・モジュラータッチ画面でモジュールを組み合わせ音作りを徹底的に作り込みたい

入門・コスパ重視

1. ZOOM MS-70CDR+【空間系をまず1台でそろえるなら】

コーラス/モジュレーション43種類、ディレイ29種類、リバーブ33種類に、EQやコンプレッサーなどのダイナミクス・フィルター系44種類を加えた、合計149種類のエフェクトを内蔵したマルチストンプです。最大6つのエフェクトを同時に組み合わせられ、作った音は100個のパッチに保存できます。

ステレオ入出力に対応しているので、ステレオのコーラスやディレイを左右に広げて鳴らせます。ギターだけでなくベースやシンセサイザーにも使え、単3電池2本でも動きます。種類が多いぶん、最初はプリセットを順に試して、気に入った音から調整していくと迷いません。詳しくは「ZOOM MS-70CDR+」の記事で紹介しています。

2. NUX Atlantic【ディレイとリバーブを手頃に1台で】

一緒に使うことの多いディレイとリバーブを、1台にまとめたペダルです。ディレイは60年代のテープエコー、70年代のBBDアナログ、80年代のデジタルの3種類、リバーブはスプリング、プレート、ホールの3種類。プレートではシマー、ホールではフリーズを使え、残響に倍音を重ねたり、音を伸ばし続けたりできます。

ディレイとリバーブのつなぎ順の入れ替えや、直列/並列の切り替えに対応し、出力はステレオです。タップテンポは、ディレイのフットスイッチを踏むだけで入力できます。詳しくは「NUX Atlantic」の記事へ。

3. ROWIN DAP-3【ミニボードに空間系を小さく足すなら】

横長のコンパクトな筐体に、ディレイ、モジュレーション、リバーブの3つのエフェクトを並べたペダルです。ディレイはアナログ回路、モジュレーションはフェイザー/ヴァイブ/コーラスの3モード、リバーブはルーム/スプリング/シマーの3モードを切り替えられます。3つのフットスイッチで、コンパクトエフェクターを並べたときと同じ感覚で操作できます。

ヘッドホン出力も付いているので、自宅練習用の小さなシステムにも向いています。プリセットの保存やステレオ出力には対応していないので、曲ごとに音を切り替えたい方は、ほかのモデルを選ぶとよいでしょう。詳しくは「ROWIN DAP-3」の記事へ。

中級・主力

4. BOSS MD-200【モジュレーションを高音質で1台に】

フラッグシップのMD-500のアルゴリズムを受け継いだ、200シリーズのモジュレーションペダルです。コーラス、CE-1、フランジャー、フェイザー、ビンテージ・フェイザー、クラシック・ヴァイブ、ビブラート、トレモロ、ロータリー、オートワウ、スライサー、オーバートーンの12モードを搭載しています。

作った音は127のユーザー・メモリーに保存でき、MIDIのプログラム・チェンジでも呼び出せます。外部のペダルをMD-200の前段・後段のどちらに置くかをメモリーごとに設定できるインサート機能もあり、歪みペダルとの順番まで1台で管理できます。同時に使えるのは1つのモードなので、2つのモジュレーションを重ねたい場合は、上位のBOSS MD-500を選ぶとよいでしょう。詳しくは「BOSS MD-200」の記事へ。

5. Electro-Harmonix MOD 11【11種類の揺れ物を気軽に】

ロータリースイッチを回すだけで、トレモロ、ハーモニック・トレモロ、ビブラート、ユニヴァイブ系、コーラス、ロータリー、フランジャー、スルーゼロ・フランジャー、フェイザー、ピッチ、フィルターの11種類を切り替えられるモジュレーションペダルです。各エフェクトに2〜3のモードがあり、隠しパラメーターで細かな調整もできます。

タップテンポ(本体・外部スイッチ)や、踏んでいる間だけ効果をかけるモメンタリー・モードも使えます。プリセットの保存には対応しておらず、出力はモノラルなので、曲ごとに音を切り替えたい方やステレオで鳴らしたい方は、MD-200を選ぶとよいでしょう。詳しくは「EHX MOD 11」の記事へ。

6. Universal Audio UAFX Del-Verb【ディレイとリバーブの質感にこだわるなら】

リバーブにはGolden Reverberator、ディレイにはStarlight Echo Stationと同じアルゴリズムを使った、ディレイ+リバーブの一体型ペダルです。リバーブは60年代のアンプのスプリング、スタジオのプレート、80年代のデジタル・ホールの3種類、ディレイはテープエコー、BBDアナログ、UAのPrecision Delayの3種類。リバーブとディレイは、それぞれ独立したステレオのエンジンで動きます。

スマートフォン用のUAFX Controlアプリを使うと、タップテンポの追加や、エフェクトごとのボイシングの読み込みができます。電源は400mA以上の9Vアイソレート電源が必要なので、パワーサプライの出力も確認しておきましょう。詳しくは「UAFX Del-Verb」の記事へ。

7. Walrus Audio Mako D1 MKII/R1 MKII【残響まわりを2台で作り込むなら】

アメリカのWalrus Audioのハイエンドライン「Mako」シリーズのディレイとリバーブです。1台の空間系マルチではありませんが、ディレイとリバーブをこの2台にまとめると、どちらも細かく追い込めます。MKIIでは画面が付いて操作しやすくなり、各ペダルに128個のプリセットを保存できるようになりました。

D1 MKIIはデジタル、モジュレーション、ビンテージ、デュアル、リバース、グレインの6種類のディレイ、R1 MKIIはスプリング、ホール、プレートなど6種類のリバーブを搭載しています。どちらもステレオ入出力とMIDIに対応しています。2台そろえるぶんスペースも増えるので、まずは足りないほうを1台加えるのもよいでしょう。

8. Keeley Dark Side【ファズと揺れ・エコーで70年代のサウンドを】

70年代のデヴィッド・ギルモアのサウンドをイメージして作られた、ファズとディレイ/モジュレーションの複合ペダルです。ファズは1977年ごろのオペアンプ型ファズを下敷きにした回路で、もう一方のセクションでは、マルチヘッドのテープ・ディレイか、フランジャー/ロータリー/フェイザー/ユニヴァイブのモジュレーションを切り替えて使います。

ディレイとモジュレーションは同時には使えないので、揺れとエコーを重ねたい場合は、別のペダルを組み合わせる必要があります。ファズとモジュレーション部の順番を入れ替えるスイッチや、エクスプレッション・ペダルの入力も備えています。詳しくは「Keeley Dark Side」の記事へ。

フラッグシップ

9. Eventide H90【音質と自由度を最優先するなら】

Eventideのハーモナイザー・シリーズを受け継ぐ、ペダル型のフラッグシップです。リバーブ、ディレイ、モジュレーション、ピッチなどのアルゴリズムを、アップデートで追加されたものを含めて70種類以上搭載し、1つのプリセットで2つのアルゴリズムを同時に使えます。

同じ処理基盤を使った小型モデルのH9 Harmonizer Gen 2(2026年6月発売)は、H90のアルゴリズムを1つずつ使うペダルです。2つのエフェクトを同時に使う必要がなければ、こちらを選ぶとよいでしょう。詳しくは「Eventide H90」の記事へ。

10. Poly Effects Beebo【モジュールを組み合わせて音を作り込むなら】

タッチスクリーンでモジュールを並べ、つなぎ合わせて音を作る「バーチャル・モジュラー」ペダルです。コーラス、フェイザー、ロータリー、スルーゼロ・フランジャー、ディレイ、コンボリューション・リバーブ、ルーパーなどのエフェクトに加え、ユーロラック・モジュール由来のグラニュラー処理やオシレーターも使えます。LFOやエンベロープ・フォロワーで別のモジュールのパラメーターを動かすといった、モジュラーシンセのような使い方ができるのが特徴です。

自由度が高いぶん、思い通りの音にするにはモジュラー的な考え方に慣れる必要があります。まずはプリセットを読み込んで、少しずつ中身を変えていくところから始めるのがおすすめです。詳しくは「Poly Effects Beebo」の記事へ。

生産を終えたモデルと、いま選ぶなら

空間系の複合ペダルとして知られていたモデルの中には、すでに新品の入手が難しくなっているものもあります。

  • Electro-Harmonix Tone Tattoo(2024年に生産完了):Metal Muff、Neo Clone、Memory Toyを1台にまとめたアナログのマルチ。コーラスとディレイの部分を置き換えるなら、ZOOM MS-70CDR+がおすすめです。
  • HOTONE Binary Mod:24種類のモジュレーションを収めたコンパクトなモジュレーション・マルチ。いま選ぶなら、BOSS MD-200かEHX MOD 11がおすすめです。

空間系マルチエフェクターの選び方

  • 何を重視するか:揺れ物が中心ならモジュレーション特化(MD-200/MOD 11)、残響が中心ならディレイ+リバーブ(Atlantic/Del-Verb)、全部まとめたいならMS-70CDR+やH90。
  • 1台で完結させるか、組み合わせるか:単体ペダルと併用するなら特化型、これ1台で済ませたいならオールインワン。
  • 同時に使いたいエフェクトの数:重ねがけが必要なら、同時使用数を確認しましょう。
  • 機能:ステレオ出力、プリセット、MIDIが必要かどうか。
  • サイズと電源:ボードのスペースと消費電流。電源の選び方は「パワーサプライおすすめ10選」で紹介しています。

ほかのタイプも見てみたい方へ

よくある質問(FAQ)

空間系マルチと単体ペダル、どちらがいいですか?

使うエフェクトが1〜2種類なら単体ペダル、3種類以上を曲ごとに切り替えるならマルチのほうが、ボードのスペースも配線もすっきりします。

ベースでも使えますか?

ZOOM MS-70CDR+はギターだけでなくベースやシンセサイザーにも使えます。BOSS MD-200は、フランジャー・フェイザー・オートワウをギター用とベース用に切り替えて最適化できます。

ステレオで鳴らしたい場合は?

MS-70CDR+、MD-200、UAFX Del-Verb、Walrus Audio Mako D1/R1 MKII、Eventide H90はステレオ入出力に、NUX Atlanticはステレオ出力に対応しています。EHX MOD 11、ROWIN DAP-3、Keeley Dark Sideはモノラル出力です。

曲ごとに音を切り替えたいときは?

プリセットを保存できるモデルを選びましょう。MS-70CDR+は100パッチ、MD-200は127メモリー、Mako D1/R1 MKIIはそれぞれ128プリセットを保存できます。EHX MOD 11はプリセット保存に対応していません。

電源で気をつけることは?

UAFX Del-Verbは400mA以上の9Vアイソレート電源が必要です。MD-200(225mA)やNUX Atlantic(240mA以下)も一般的なコンパクトより消費電流が大きいので、パワーサプライの出力を確認しておきましょう。

まとめ

空間系をまず1台でそろえるならZOOM MS-70CDR+、ディレイとリバーブだけを手頃にまとめるならNUX Atlantic。揺れ物を充実させたいならBOSS MD-200かEHX MOD 11、残響の質感にこだわるならUAFX Del-VerbやWalrus AudioのMakoシリーズがおすすめです。

音質と自由度を最優先するならEventide H90、音作りそのものを楽しみたいならPoly Effects Beebo。どのエフェクトを同時に使いたいか、プリセットやステレオが必要かを先に決めておくと、自分に合う1台が選びやすくなります。

空間系マルチエフェクターおすすめ11選|モジュレーション・ディレイ・リバーブを1台で【2026】

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この記事を書いた人

13歳よりエレキギターを始め、学生時代はバンド活動に明け暮れる。音響機器やPAの基礎を専門学校で学びつつ、18歳頃にアルバイトとして始めた大手楽器店にて楽器の買い取り業務を担当。約10年間にわたり音楽機材の買取査定、販売・リペアなどに携わり、数多くのエフェクターに触れる。楽器店退職後、2009年よりエフェクター専門サイト『EFFECTOR COLLECTION BOX』の運営をスタート。

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