音量を足で操れるようになると、演奏の表情は驚くほど変わります。静かに立ち上げるアルペジオ、ソロ直前のひと押し、曲間のフィードバック処理。そうした細かなコントロールを、ボードの場所をほとんど取らずに手に入れられるのがERNIE BALL VP JUNIOR 250K(モデル6180)です。
ベースになっているのは、長く定番として使われてきたフルサイズのボリュームペダル。その機能をそのまま受け継ぎながら、設置面積を22%小さくしたのがこのJUNIORです。サイズは幅3.5インチ×長さ10インチ×高さ2 3/8インチ(約89×254×60mm)。ボードの一列にボリュームペダルを組み込みたいけれど、フルサイズだと一台分の余裕が足りない——そんなときに現実的な選択肢になります。
搭載されているのは250kΩのオーディオテーパーポット。パッシブピックアップを積んだギターやベースの信号経路に合わせた値と特性です。オーディオテーパーは人間の聴感に沿って音量が変化するカーブなので、かかとを下げきった位置から少しずつ持ち上げていくときの反応が素直で、狙った音量で足を止めやすくなっています。
スウェルの立ち上がりを変えるマイクロテーパースイッチ
インプットジャックのすぐ裏、フットプレートの下にはマイクロテーパースイッチが隠れています。6180の場合、このスイッチを上側に切り替えるとスウィープの前半でわずかにブーストがかかり、音量の立ち上がりがより緩やかになります。
効き方はシンプルですが、演奏への影響は小さくありません。ゆっくり持ち上げてアンビエントに入りたい曲と、短い踏み込みで素早く音量を作りたい曲とでは、最適なカーブが変わります。ボードに組み込む前に一度両方の位置を試して、自分のレパートリーに合うほうを決めておくといいでしょう。
チューナーアウトは常時動作する
インプット、アウトプットに加えてチューナーアウトを装備しています。ここにチューナーをつないでおくと、ペダルの位置に関係なくチューナーは常に信号を受け取り続けます。つまり演奏中もピッチを確認でき、かかとを下げきったヒールダウン位置ではアンプへの出力が完全にオフになるため、客席に音を出さないままチューニングを合わせられます。
ヒールダウンで音が出なくなるという挙動は、曲間のミュートとしてもそのまま使えます。ギターを持ち替えるとき、アンプの前で立ち位置を変えるとき、足元ひとつで信号を止められるのは安心感があります。トゥダウンで最大音量、ヒールダウンでオフ。動作はこれだけです。
踏み続けても壊れない構造
筐体は航空機グレードのアルミニウム。動きの要となるメインピボットシャフトは直径1/2インチのセンターレス研磨ステンレスで、両端をナイロンブッシュで精密に受けています。ペダルの動きをポットに伝えるのは丈夫なケブラーケーブルで、ステンレススプリングで留められた構造です。踏み心地のなめらかさと、ライブで踏み続けても揺らがない安定感は、この積み重ねから来ています。
ボリュームペダルは可動部を持つ機材なので、長く使えばポットやケーブルは消耗します。Ernie Ballは交換用パーツとリペアサービスを自社で用意しているため、へたってきたら手入れをして使い続けられます。買い替え前提ではなく、直しながら付き合っていける類の機材です。
電源は不要です。電池もアダプターも使わないパッシブ構造なので、パワーサプライの空きポートを気にせずボードに組み込めます。
250Kと25K、どちらを選ぶか
VP JUNIORには250K(6180)と25K(6181)の2種類があり、違いはポットの抵抗値です。ここを取り違えると、踏み込んだときの音量変化が不自然になったり、高域が痩せて感じられたりすることがあります。基準になるのは、ペダルに入ってくる信号がパッシブかアクティブかという一点です。
- 250K(本機/6180):パッシブ信号向け。パッシブピックアップのギターやベースを直接つなぐ位置、つまりボードの先頭付近に置く場合はこちら。
- 25K(6181):アクティブ信号向け。アクティブピックアップの楽器やキーボード、あるいはエフェクターを通過したあとの信号を受ける場合はこちら。
スペック
| モデルナンバー | 6180(P06180) |
| ポット | 250kΩ オーディオテーパー(パッシブ信号向け) |
| スイッチ | マイクロテーパースイッチ(インプットジャック裏・フットプレート下/上側でスウィープ前半をわずかにブーストし緩やかなスウェルに) |
| ジャック | インプット/アウトプット/チューナーアウト |
| チューナーアウト | ペダル位置に関わらず常時動作。ヒールダウン位置でサイレントチューニングが可能 |
| ペダル動作 | ヒールダウンで音量オフ、トゥダウンで最大 |
| 筐体 | 航空機グレード・アルミニウム |
| ピボットシャフト | 直径1/2インチ センターレス研磨ステンレススチール(両端ナイロンブッシュ) |
| 駆動部 | ケブラーケーブル+ステンレススプリング |
| 寸法 | 幅3.5インチ×長さ10インチ×高さ2 3/8インチ(約89×254×60mm) |
| 設置面積 | フルサイズのボリュームペダル比で22%減 |
| 電源 | 不要(パッシブ構造) |
よくある質問
- 電源やパワーサプライは必要ですか?
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不要です。電池もアダプターも使わないパッシブ構造なので、パワーサプライの空きを確保する必要がありません。
- アクティブピックアップのギターでも使えますか?
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250K(6180)はパッシブ信号向けの設定です。アクティブピックアップの楽器やキーボード、エフェクターを通過したあとの信号を受ける場合は、25Kモデル(6181)が対応します。
- テーパースイッチを切り替えると何が変わりますか?
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スウェルの立ち上がり方が変わります。6180ではスイッチを上側にすると、スウィープの前半でわずかにブーストがかかり、より緩やかな音量変化になります。スイッチはインプットジャックのすぐ裏、フットプレートの下にあります。
- チューナーアウトはどう使いますか?
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チューナーアウトにチューナーを接続しておくと、ペダルの位置に関わらず常にチューナーが動作します。かかとを下げきったヒールダウン位置ではアンプへの出力がオフになるため、音を出さずにチューニングできます。
- ヒールダウンで音は完全に消えますか?
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消えます。ヒールダウン位置でボリュームはオフ、トゥダウン位置で最大になります。曲間のミュートとしても使えます。
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