KAMINARI GUITARS カミナリ / Tower Bender Mk II 【ファズ】

KAMINARI GUITARS カミナリ / Tower Bender Mk II 【ファズ】

ソロで一段抜けてくる歪みが欲しい。けれどビンテージのゲルマニウム・ファズは電源も温度もデリケートで、ボードに常設するには勇気がいる——そんな悩みに、真正面から答えてくれるのがKAMINARI GUITARSの「Tower Bender Mk II」です。貴重なゲルマニウム・トランジスタが生む豊富な倍音とゲート感はそのままに、通常のパワーサプライで動き、温度変化はBIASノブで補正できる。Tone Bender系の伝統と、現代のステージで使い切れる実用性を同時に手にできる1台です。

目次

ブリティッシュファズの伝統を受け継ぐ、ゲルマニウムサウンド

Tower Bender Mk IIの核となるのは、サウンドを決定づける最終段に採用された、東芝製2SB54のNOS品というゲルマニウム・トランジスタです。60〜70年代の個性的な国産ビンテージ・ファズに多く採用例のあるパーツで、前段のトランジスタも最終段とのマッチングを考慮し、国産や旧ソ連製のNOS品から1台ごとに選定されています。この徹底したパーツ選定が、ゲルマニウム・トランジスタ特有の豊富な倍音と、ピッキングやボリューム操作に呼応するゲート感を生み出しています。

単なるビンテージの再現に留まらないのが本機の面白いところで、ディストーションのように扱える十分なゲインとサステインを備えています。「ファズは荒れすぎてソロで使いにくい」と感じていた方でも、バッキングからリードまで違和感なく持ち込めるはずです。実際にメーカーも、現代的なリードプレイでの使用を想定したゲルマニウム・ファズとして仕上げたとアナウンスしています。

内部パーツは幾多のサウンドテストを経て選定され、1台1台がハンドワイヤリング・ハンドペイントによって製作されています。横浜を拠点にギター/ベース/ケーブルを手がけてきたKAMINARI GUITARSにとって、初のオリジナル・ハンドメイドエフェクターとなるシリーズの1機種です。

現代のプレイアビリティを追求した、3ノブのシンプルな設計

コントロールはLEVEL(音量)、ATTACK(歪み量)という Tone Bender MkII 系のクラシックな2ノブ構成に、BIASノブを加えた3つ。迷いようのないシンプルさでありながら、BIASの存在が音作りの幅と実用性を一段引き上げています。

パワーサプライで動く、ボード常設への配慮

ビンテージ・ゲルマニウムファズが抱えていた弱点の一つが、電源のデリケートさでした。Tower Bender Mk IIはチャージポンプICによる内部での極性反転により、この問題を解消。一般的なDC9Vセンターマイナスのエフェクター用パワーサプライで使用できる仕様になっています。専用電源や電池運用を気にせず、そのままボードに組み込めるのは、ライブで使う機材として大きなアドバンテージです。

温度変化をその場で補正できる、BIASコントロール

ゲルマニウム・トランジスタは温度によって特性が変化するため、真冬の野外や照明の熱いステージでは、家で作った音とライブ本番の音が変わってしまう——これがゲルマファズ最大の悩みどころでした。Tower Bender Mk IIはBIASノブを搭載することで、その変化をその場で補正できるようにしています。バイアス電圧の設定によってサウンドキャラクターそのものが変わるため、補正用としてだけでなく、音作りのパラメーターとしても機能します。

ノブには推奨セッティングを示す赤いマークが用意されているので、まずはそこを基準にして、そこから前後に振って自分の好みを探る、という使い方ができます。「調整幅が広いと迷ってしまう」というタイプの方でも、戻る場所がはっきりしているのは安心材料でしょう。

こんな方に向いています

  • ソロで抜けてくる歪みの選択肢を増やしたい方
  • ゲルマニウム・ファズに憧れつつ、電源や温度の扱いにくさで敬遠していた方
  • Tone Bender MkII系のサウンドを、現代のペダルボードにそのまま組み込みたい方
  • ハンドメイド・ハンドペイントの少量生産ペダルに価値を感じる方
Tower Bender Mk IIは普通のパワーサプライで使えますか?

はい。チャージポンプICによる内部での極性反転を採用しているため、一般的なDC9Vセンターマイナスのエフェクター用パワーサプライで使用できます。ゲルマニウム・ファズながら、専用電源を用意せずボードに組み込める設計です。

BIASノブは何のためのコントロールですか?

ゲルマニウム・トランジスタは温度で特性が変化するため、その変化を補正するためのノブです。ノブには推奨セッティングを示す赤いマークがあり、そこを基準に調整できます。バイアス電圧によってサウンドキャラクターも変わるため、音作りのパラメーターとしても使えます。

どんなトランジスタが使われていますか?

最終段に東芝製2SB54のNOS品を使用し、前段には最終段とのマッチングを考慮した国産または旧ソ連製のNOS品が1台ごとに選定されています。

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この記事を書いた人

13歳よりエレキギターを始め、学生時代はバンド活動に明け暮れる。音響機器やPAの基礎を専門学校で学びつつ、18歳頃にアルバイトとして始めた大手楽器店にて楽器の買い取り業務を担当。約10年間にわたり音楽機材の買取査定、販売・リペアなどに携わり、数多くのエフェクターに触れる。楽器店退職後、2009年よりエフェクター専門サイト『EFFECTOR COLLECTION BOX』の運営をスタート。

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