MXR エムエックスアール / CSP027 Timmy Overdrive【オーバードライブ】

アンプ本来の鳴りはそのままに、あと一段だけ前に押し出したい。MXR CSP027 Timmy Overdriveは、まさにその用途に応えるオーバードライブです。ナッシュビルのベテラン・ビルダーPaul Cochrane氏が手がけたTimmyを、Paul氏自身とMXRデザインチームが共同でミニ筐体にまとめ上げました。

オリジナルのTimmyは「トランスペアレント系」という新しいカテゴリーが生まれるきっかけになったペダルとして知られ、ナッシュビルのKenny Greenberg、ロサンゼルスのLyle Workman、AerosmithのBrad Whitfordといった第一線のプレイヤーに使われてきました。そのサウンドが、ペダルボードの一列を圧迫しないサイズで手に入ります。

目次

Paul Cochrane本人が関わったMXR版Timmy

Timmyはハンドメイドで作られてきたペダルで、人気に対して生産が追いつかない状態が長く続きました。より多くのプレイヤーに届けるためにPaul氏が選んだパートナーがMXRです。「MXRと仕事ができるのは光栄だ。人生で最初に買ったペダルがPhase 90だった」とPaul氏は語っています。

回路の要となるオペアンプには、MXRのエンジニアと共同でLF353を選定。高出力かつ高ゲインで、ハイファイな信号伝送が得られるパーツです。原音の情報量を落とさずに歪みを足すという、このペダルの性格を支えています。

3種類のクリッピングを選べるClipスイッチ

Timmyの個性がもっとも表れるのが、ゲインの質そのものを切り替えるClipスイッチです。3つのポジションはそれぞれ性格がはっきり分かれています。

左:非対称クリッピング

中程度のサチュレーションに、わずかなコンプレッション感が乗るモード。ピッキングの強弱に対する反応幅がもっとも広く、一台で表情を作り分けたいときに向きます。

中央:対称クリッピング/ハイヘッドルーム

サチュレーションは軽めで、ヘッドルームが広く解像度の高いモード。音像が大きく開くため、常時オンにしてアンプの入力を押し込む使い方と相性のいいポジションです。

右:対称クリッピング/ローヘッドルーム

サチュレーションが深く、ヘッドルームは狭め。圧縮感のある太いコードサウンドを作りたいときはこのポジションです。

カット専用のBassとTreble、その効く位置

BassとTrebleはどちらもカット専用で、ブーストはしません。そのため原音のキャラクターを壊さずに帯域を整理でき、クリーンブースト寄りのセッティングも簡単に決まります。

さらに面白いのが、2つのつまみが回路上の別々の場所で働くという設計です。Bassはオーバードライブ回路の手前で低域をカットするため、Gainを絞った状態でも低域が痩せません。一方のTrebleはオーバードライブ回路の後ろに位置し、歪ませたときの高域だけを落ち着かせられます。Timmy独自の構成として知られている部分です。

Gainを絞ってVolumeを上げれば、クリーンブースターとしても機能します。歪みの追加とレベルの底上げ、どちらの役割でもボードに置けるペダルです。

まずはこのセッティングから

公式マニュアルが示す出発点は、VolumeとGainを12時、BassとTrebleを右いっぱいまで回した状態です。BassとTrebleはカット専用なので、フルテンが「何も削っていない」状態にあたります。ここからClipスイッチで歪みの質を決め、必要な分だけBassとTrebleを左に戻していくと迷いにくくなります。

MXR CSP027 Timmy Overdriveの主なスペック

型番CSP027
コントロールVolume、Bass、Treble、Gain、Clipスイッチ
入力インピーダンス400kΩ
出力インピーダンス1kΩ
ノイズフロア-115dBV
ゲイン3dBV〜43dBV
バイパスTrue Hardwire(トゥルーバイパス)
消費電流2.2mA
電源9V DCアダプター(電池不可)
サイズ45mm(W)× 92mm(D)× 55mm(H)
希望小売価格¥30,800(税込)
測定値は1kHz、各コントロールをセンター位置・A特性で計測したものです。

よくある質問

電池で駆動できますか?

電池には対応していません。Dunlop ECB003などの9V DCアダプター、またはDC Brick、Iso-Brick、Mini Iso-BrickといったMXRのパワーサプライで駆動します。消費電流は2.2mAと小さいため、パワーサプライの容量で困ることはまずありません。

Clipスイッチはどう使い分けますか?

左が非対称クリッピングで、ダイナミクスの反応幅が広いポジション。中央は対称クリッピングでヘッドルームが広く、常時オンに向きます。右は対称クリッピングでサチュレーションが深く、圧縮感のある太いサウンドになります。

クリーンブースターとしても使えますか?

使えます。Gainを絞ってVolumeを上げるセッティングが該当します。BassとTrebleがカット専用でブーストしない構成のため、原音のキャラクターを保ったままレベルだけを持ち上げられます。

バイパス方式は何ですか?

True Hardwire(トゥルーバイパス)です。オフ時は原音がそのまま通過します。

アンプのキャラクターを軸に音を作っているプレイヤーにとって、Timmyの設計思想はそのまま武器になります。MXRミニ筐体という現実的なサイズでそれが手に入るのが、CSP027という選択肢です。

BRAND

MXR

ブランド情報・使用ボードを見る

MY COLLECTION BOX

このエフェクターのみんなの記録

このエフェクターについてのひとことや、登録しているユーザーを見ることができます。

このエフェクターをコレクションしているユーザー

所有中・過去に所有・欲しい・試奏したの登録状況をまとめています。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

13歳よりエレキギターを始め、学生時代はバンド活動に明け暮れる。音響機器やPAの基礎を専門学校で学びつつ、18歳頃にアルバイトとして始めた大手楽器店にて楽器の買い取り業務を担当。約10年間にわたり音楽機材の買取査定、販売・リペアなどに携わり、数多くのエフェクターに触れる。楽器店退職後、2009年よりエフェクター専門サイト『EFFECTOR COLLECTION BOX』の運営をスタート。

目次