今のボードの音は大きく変えずに、太さと艶だけをもう少し足したい。そんな音作りに応えてくれるのが、Valkyrie Spear(ヴァルキリースピアー)のクリーンブースター「Violence Booster MK II」です。
コントロールはGAINノブひとつだけ。通すだけで低域はタイトに、高域には艶が加わり、原音のキャラクターを残したまま音に厚みが生まれます。ギターにもベースにも対応し、ライブからレコーディングまで幅広く活躍してくれる1台です。
「Violence Booster MK II」ってどんなエフェクター?

原音を活かしたまま、太く艶やかなサウンドへ
Violence Booster MK IIは、JFETとトランジスタで組んだフルディスクリート構成の独自回路に、厳選したハイエンドパーツとビンテージパーツを組み合わせたクリーンブースターです。原音のニュアンスを崩すことなく、パワフルで太く、艶のあるサウンドへと引き上げてくれます。
操作はGAINノブひとつだけのシンプルな設計。最大20dBまでブーストでき、ノブを最大まで回せばクランチブースターとしても使えます。フットスイッチOFF時はトゥルーバイパスなので、エフェクトを切ったときの音にも影響を与えません。
音を積極的に歪ませるのではなく、原音のキャラクターを保ったまま信号のレベルを持ち上げるエフェクターのこと。ソロで音量を上げたいときや、アンプ・歪みペダルの手前でゲインを押し上げたいときに使われます。製品によっては、音に太さや艶などの色付けを加えるタイプもあります。
開発の出発点は定番ブースター「EP Booster」
ブースターの定番として長く愛されているXotic EP Booster。Valkyrie Spearを主宰するビルダーのKENZO氏も、その愛用者のひとりです。
Violence Boosterは、EP Boosterでは満足しきれなかったプレイヤーに向けて、トレブルに艶があり、ローミッドがボワつかない、少しタイトな太さを持つブースターを目指して生まれました。回路のフィルターで帯域を整えるだけでなく、ゲインやバイアスの調整、パーツの素材が持つ特性まで突き詰め、試作を何度も重ねて完成したのが現在のMK IIです。
KENZO氏はEP Boosterを否定しているわけではありません。ギターやアンプ、ボードの組み合わせは人それぞれ。だからこそ、自分の機材に合うブースターを見つけるための選択肢のひとつとして、Violence Boosterを届けています。
Maestro Echoplex EP-3はテープエコーの名機です。ジミー・ペイジやエディ・ヴァン・ヘイレン、エリック・ジョンソンは、EP-3をエコーとしてだけでなくプリアンプとしても活用していました。そのプリアンプのサウンドをコンパクトなペダルに落とし込んだのがXotic EP Boosterです。KENZO氏は、Violence BoosterもEchoplexのプリアンプのように「通すだけで音が良くなる」ペダルとして親しまれていくことを願っています。
「Violence Booster MK II」の特徴
厳選パーツと緻密な設計が生む、艶と輪郭
回路はJFETとトランジスタによるフルディスクリート構成。抵抗にはAllen BradleyとDALEを使い分けるなど、パーツを一つひとつ吟味して組み上げています。プリアンプを通したような、艶と輪郭をあわせ持つリッチなサウンドが持ち味です。
とくにこだわっているのが高域の艶感です。この艶は回路の定数だけで決まるものではなく、パーツ固有の特性やFETの動作点にも左右されます。同じ回路でも、ある特定のパーツが欠ければ今のサウンドは成り立たないほど、部品選びが音の要になっています。

1台ずつのチューニングで、繊細なタッチも力強いアタックも
Valkyrie Spearでは、1台ごとにサウンドをチューニングしてダイナミックレンジを最大限まで広げています。繊細なピッキングからアタックの強い瞬発的なフレーズまで、原音をできるだけ潰さずにブーストできるのはそのためです。大きな音量で鳴らしても雑味が少なく、輪郭のある立体的なサウンドを保ちます。
ソロのブーストも、歪みのゲインプッシュも
最大20dBのブーストで、ギターソロをパワフルでキレのあるサウンドへと押し出せます。常時ONにすれば、ボード全体の音が太く艶やかに整い、立体感と深みのあるクリアなサウンドになります。
お気に入りの歪みペダルと組み合わせて、ゲインを押し上げる使い方にもぴったりです。音をむやみに潰さないので、ペダルが本来持っているキャラクターを活かしたまま厚みを加えられます。音抜けや音痩せの改善、低域のボワつきの解消、アタックのキレを出したいときなど、音作りの細かな悩みにも応えてくれます。
ギターにもベースにも使える
Violence Booster MK IIはベースにも対応しています。低音は引き締まったまま太さが増し、高域にはハリとキレが加わって、全体の音がぐっと洗練されます。指弾きでもピック弾きでも、弦のピッチ感がよりくっきりと際立ちます。
レコーディングでは簡易プリアンプとして
オーディオインターフェースの手前に挿せば、原音を活かしたままパワフルにブーストできる簡易プリアンプとして使えます。複数の機材をつないで音が痩せてしまうときや、全体のレベルやパワー感が足りないときに頼りになる存在です。
ボードに組み込みやすいコンパクトな筐体
本体サイズは約50×95×50mm。コンパクトなので、ペダルボードのちょっとした空きスペースにも組み込みやすいサイズ感です。エフェクトONにするとLEDが青く点灯します。


プロの現場での導入例
2021年のリリース以降、Violence Booster MK IIは多くのプロミュージシャンのボードに組み込まれてきました。ギタリストだけでなくベーシストにも選ばれ、ライブからレコーディングまで、それぞれの音作りに生かされています。
| アーティスト | 使い方 |
|---|---|
| ミヤ(MUCC / Petit Brabancon) | MUCCでは主にリード用として、広がりがちな低域をタイトにまとめ、音量を上げずにサステインを伸ばす目的で導入。Petit Brabanconのボードにも組み込まれています |
| Kuboty(ex-TOTALFAT) | MONGOL800のツアーで、Marshall JubileeとJCM900をブーストする用途に。Marshallアンプとの相性の良さを評価しています |
| 石毛輝(the telephones) | さまざまな配置を試したうえで、ボードの最後段に。全体の出音にパンチを加えながら、コンディションを整える役割を担っています |
| naoto(ORANGE RANGE) | アコースティックギター用のボードで、つまみをゼロの位置にして使用。高域の艶を加えて、明るい音にする目的で導入 |
| 加藤綾太(ポニーテールスクライム / ex-THE 2) | ギターソロなどのリードサウンドに、立体感と音圧を加える用途。THE 2の解散ライブでも使用 |
| ヤマザキタイキ(Jam Fuzz Kid) | 同ブランドのFat Fuzz Boosterとともにボードに導入 |
| 亜沙(ex-和楽器バンド) | 「吉原ラメント」のYouTube配信用レコーディングで使用。Bass Over Driveと組み合わせ、パワフルなドライブサウンドを作っています |
※敬称略
ブランド紹介:Valkyrie Spear(ヴァルキリースピアー)

Valkyrie Spearは、独自の回路設計と、ビンテージパーツを含む厳選したパーツ選びで、エフェクターをハンドメイドで製作する個人工房です。楽器本来の原音を活かした、太く艶やかで抜けの良いサウンドをコンセプトにしています。
主宰のKENZO氏は1986年、群馬県生まれ。中学生でギターを始め、アンプから鳴る音に心を奪われたことをきっかけに、いつか自分で作ってみたいと思うようになりました。東京のオーディオメーカーでエンジニアとして製品開発に携わったのち、大阪でValkyrie Spearを立ち上げています。
2021年1月に初代Violence Boosterを製作し、同年6月にMK IIをリリース。その後もバッファーペダルのViolence Buffer Exや、上位モデルのViolence Booster MK-Xを送り出し、2026年には『ギター・マガジン』8月号の国内ペダル・ビルダー特集にも登場しました。
各コントロールをチェック

GAIN:ブースト量を調整します。最大20dBまでブーストでき、最大位置ではクランチブースターとしても使えます。
フットスイッチ:エフェクトのON/OFFを切り替えます。OFF時はトゥルーバイパスです。
LED:エフェクトONで青く点灯し、OFFで消灯します。
INPUT:ギターやベース、前段のエフェクターを接続します。
OUTPUT:アンプや後段のエフェクター、オーディオインターフェースなどに接続します。
DCジャック:DC9〜18V(センターマイナス)のACアダプターを接続します。9V電池には対応していません。
「Violence Booster MK II」の仕様
サイズと外観


製品情報
| ブランド | Valkyrie Spear(ヴァルキリースピアー) |
|---|---|
| モデル | Violence Booster MK II |
| 種類 | クリーンブースター |
| 回路 | JFET+トランジスタによるフルディスクリート回路 |
| コントロール | GAIN、フットスイッチ |
| 最大ブースト量 | 20dB |
| バイパス方式 | トゥルーバイパス |
| 入出力端子 | INPUT、OUTPUT、DCジャック |
| LED | ON時に青色点灯 |
| サイズ | 約50×95×50mm |
| 電源 | DC9〜18V(センターマイナス) ※9V電池は使用不可 |
| 生産 | 日本(ハンドメイド) |
※一部にビンテージパーツを使用しているため、部品の調達状況によって実装部品が予告なく変更される場合があります。部品が変わった場合も、同等の音色になるよう設計されています。
「Violence Booster MK II」はこんな方におすすめ
- 原音のキャラクターを残したまま、音に太さと艶を加えたい方
- ソロやバッキングで、音抜けを良くしたい方
- 今のボード構成を大きく変えずに、サウンド全体を底上げしたい方
- 歪みペダルやアンプのゲインを、音を潰さずに押し上げたい方
- ベースの低域を引き締めながら、ハリのある音にしたい方
- 宅録やレコーディングで、音の迫力やパワー感を補いたい方
よくある質問
- Violence Booster MK IIはベースにも使えますか?
-
ギターとベースの両方に対応しています。ベースでは低域を引き締めながら太さを出し、高域にハリとキレを加えられます。
- 電池で駆動できますか?
-
9V電池には対応していません。DC9〜18V(センターマイナス)のACアダプターで駆動します。
- 歪みペダルと組み合わせて使えますか?
-
歪みペダルと組み合わせてゲインを押し上げる使い方にも対応しています。音をむやみに潰さないため、ペダル本来のキャラクターを活かしたまま厚みを加えられます。
- Violence Booster MK-Xとの違いは何ですか?
-
MK-XはValkyrie Spearのブースターの上位モデルで、ブースターとバッファーの両方の役割を兼ねています。MK IIはブースター機能に絞ったシンプルなモデルです。
- 同じブランドのペダルと組み合わせるなら、どれが合いますか?
-
Valkyrie Spearが勧めているのが、バッファーペダルViolence Buffer Exとの組み合わせです。2台をボードの最前段と最後段に分けて置き、サウンド全体を整える使い方ができます。音の太さと艶感を得ながら、ゲインプッシュにも活用できます。
BRAND
Valkyrie Spear
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