QUICK GUIDE
SONISFACT VOS-80は、NASHVILLEとTEXASの2つのグリーン系オーバードライブを切り替えられるアナログペダルです。歪みの前後に置ける6バンドEQ、原音を混ぜるクリーン・ブレンド、単独でも使えるブースト/カットのHITまで1台に収め、帯域と強弱を足元で作り込めます。
- ブランド
- SONISFACT
- 種類
- オーバードライブ・ブースター
- 対応楽器
- ギター用
SONISFACT VOS-80は、2種類の“グリーン”系オーバードライブを1台にまとめたアナログペダルです。セッションプレイヤーに好まれる「NASHVILLE」と、中域の温かいブルース・トーンの「TEXAS」を切り替えられ、歪みの前後どちらにも置ける6バンドEQ、原音を混ぜるクリーン・ブレンド、単独でも使えるブースト/カット「HIT」まで備えています。
2つの緑の歪みに、音作りの道具を全部のせた1台
SONISFACTは香港の楽器ブランドです。製品はミュージシャンがデザインし、ツアーギタリストやレコーディング・アーティストなど世界中のプレイヤーと協力して開発しています。VOS-80はそのOVERDRIVE STATIONシリーズの1台で、国内では2026年9月に発売されました。
グリーンの筐体が示すとおり、中身は定番の“緑のオーバードライブ”2種類。モチーフになっているのは、NASHVILLEがNobels ODR-1、TEXASがチューブスクリーマーです。ただ歪みを2つ並べただけでなく、EQ・クリーン・ブースト/カットを1台でまかなえるように作られているのが、このペダルのおもしろいところです。
- NASHVILLE/TEXASの2つのドライブモード
- LEDフェーダーの6バンドEQ。歪みの前(PRE)か後(POST)かを選べる
- CLEAN VOLで原音をブレンドし、ボディとアタックを足せる
- HITは歪みの前段のブースト/カット。ODをオンにせず単独でも使える
- ODとHITの2つのフットスイッチ
- バッファードバイパス、9VDC・80mA
NASHVILLEとTEXAS、2つのグリーン
NASHVILLE:太い低域と抜ける高域
NASHVILLEは、レンジの広さでセッションプレイヤーに愛されてきたサウンドです。低域にはしっかりとした太さがあり、高域はクリア。ゲインを上げても音の輪郭がにじみにくく、コードの1音1音が見えるような歪みを作れます。
TEXAS:温かいミッドのブルース・トーン
TEXASは、中域に温かみのある定番のグリーン・ブルース・トーンです。ピッキングに合わせて前に出てくる、あのミッドの押し出しが欲しいときはこちら。Ibanez TS808のような王道のチューブスクリーマーの音に親しんでいる人なら、すぐになじめるキャラクターです。
6バンドEQは、歪みの前に置くか、後に置くか
VOS-80の音作りの中心になるのが、LEDで光るフェーダー式の6バンドEQです。暗いステージでも位置が見やすく、どこをどれだけ動かしたかが一目でわかります。さらにこのEQは、スイッチで歪み回路の前(PRE)にも後(POST)にも置けます。同じフェーダー位置でも、置き場所によって効き方がまったく変わります。
EQ PRE:歪み方そのものを変える
歪み回路に入る前の信号を整えるので、ブーストやカットした帯域は「どう歪むか」に影響します。ギターそのものの音色を変えたいとき、たとえば低域を少し削って歪みの粒を締めたい、といった使い方に向いています。
EQ POST:歪んだ音の仕上げに
すでに歪んだ後の音を調整するので、変化がよりはっきり出ます。ハイゲイン寄りの設定ほど効果を感じやすく、アンプのEQのように最終的な音色を整える感覚で使えます。また、PREに比べてノイズが少なくなるのもPOSTの利点です。VOS-80は低ノイズの部品を使っていますが、EQで帯域を持ち上げるときに出るノイズを歪みで増幅させずに済むので、全体として静かでクリーンな音作りができます。
クリーン・ブレンドとHITで、ダイナミクスを足元に
CLEAN VOLつまみで、歪んでいないクリーンな信号をオーバードライブに混ぜられます。歪ませると細くなりがちなボディや、ピッキングのアタック感を取り戻したいときに効くコントロールです。
HITは、歪み回路の前段で信号をブースト/カットするフェーダーです。専用のフットスイッチがあり、ODと組み合わせればソロでひと押ししたり、逆に少し引いたりできます。ODをオンにせず、HITだけを独立したブースト/カットとして使うこともできます。HITフェーダーを低めにしてHITをオンにすると、歪みが軽くなる「クリーンアップ」の効果が得られるので、曲中でバッキングを少し落ち着かせたい場面にも便利です。
アンプやアンプシミュレーターのブーストとして使うなら
メインの歪みを真空管アンプやデジタルのアンプシミュレーターで作り、VOS-80をブーストとして使う場合は、まずOD DRIVEを低く設定し、OD VOLを少しずつ上げて、ちょうどよく押し込めるポイントを探すのが基本です。そこからCLEAN VOLやHITを動かすと、ニュアンスの違いを試せます。
デジタルのアンプシミュレーターに強いブーストをかけると、入力のAD変換などの回路に過大な信号が入ることがあります。そうしたときは、VOS-80の出力を控えめにして使ってください。
同じシリーズのペダル
OVERDRIVE STATIONシリーズには、VOS-80のほかに、旧型Distortion+とDOD 250 Preampのサウンドを収めたVOS-81と、モダンなオーバードライブ2種類のVOS-82があり、それぞれ組み合わされた2つのドライブのキャラクターが違います。同じブランドのVCP-80は、アナログ・フェイザーとBBDコーラスを1台にまとめたモジュレーションペダルで、VOS-80と同じく9VDC・80mAで動きます。グリーン系の歪みをもっと比べたいときは、TS系エフェクターおすすめ10選も参考にしてください。
仕様と電源
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | SONISFACT VOS-80 OVERDRIVE STATION |
| 種類 | オーバードライブ(2モード) |
| ドライブモード | NASHVILLE/TEXAS |
| 主なコントロール | OD VOL、OD DRIVE、CLEAN VOL、6バンドEQ(LEDフェーダー、PRE/POST切替)、HITフェーダー |
| フットスイッチ | OD、HIT |
| バイパス | バッファードバイパス |
| 電源 | 9VDC(センターマイナス) |
| 消費電流 | 80mA |
| 入力インピーダンス | 約1MΩ |
| 出力インピーダンス | 約1kΩ |
| 寸法 | 127.5×85×62.5mm |
| 重量 | 410g |
よくある質問
- NASHVILLEとTEXASは同時に使えますか?
-
モードを切り替えて使うペダルです。NASHVILLEかTEXASのどちらか一方を選んで鳴らします。
- EQはPREとPOSTのどちらがおすすめですか?
-
ギターの音色や歪み方を変えたいならPRE、歪んだ後の音を仕上げたいならPOSTが合います。POSTのほうがノイズを抑えやすく、ハイゲインでは変化もはっきり出ます。
- ブースターとしてだけ使えますか?
-
使えます。HITはODをオンにしなくても、独立したブースト/カットとして働きます。
- 電源は何を使えばいいですか?
-
9VDC(センターマイナス)のアダプターを使います。消費電流は80mAなので、パワーサプライはそれ以上の電流を出せる出力につないでください。
2つのグリーンを、自分の帯域とダイナミクスで鳴らす
VOS-80は、NASHVILLEとTEXASという性格の違う2つのグリーン系オーバードライブに、PRE/POSTを選べる6バンドEQ、クリーン・ブレンド、単独でも使えるHITを組み合わせたペダルです。歪みを選んで終わりではなく、帯域と強弱まで足元で作り込めるのが最大の魅力です。
そのぶんコントロールは多く、サイズも一般的なコンパクトペダルより大きめです。つまみ3つで完結するシンプルなTS系が好みならほかのペダルが気楽ですが、1台でいくつもの役割をこなす歪みの中枢を探しているなら、VOS-80はじっくり付き合える相棒になります。
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