QUICK GUIDE
ノブを回したときの挙動まで学習するDNA Engineと、NAM A2 Liteへのネイティブ対応を1台に。4つのフットスイッチで音色を切り替えるRIG機能と、充電式バッテリーを備えたZOOMのギター用ニューラルモデラー。
- ブランド
- ZOOM
- 種類
- マルチエフェクター
- 対応楽器
- ギター用
アンプのゲインを少し上げたときの粘り、EQを回したときの音の変わり方。モデリングで物足りなさを感じるのは、そうした「さわったときの反応」だったりします。ZOOMのNEURIG(ニューリグ)は、ノブ操作に伴うアンプやペダルの挙動まで学習する新しいモデリング技術「DNA Engine」を軸に、NAM A2 Liteへのネイティブ対応、139種類のエフェクト、4つのフットスイッチで音色を切り替える「RIG機能」をまとめたギター用のアンプ&エフェクツ・ニューラルモデラーです。スマホアプリから使えるクラウドサービス「SessionZ Pedal」と組み合わせて、音作りから練習までを1台でこなせます。
ノブの動きまで学習する「DNA Engine」
DNA(Dynamic Neural Archive)Engineは、ZOOMが新たに開発したニューラルモデリング技術です。特定の設定の音だけを切り取るキャプチャとは違い、名機と呼ばれるアンプやエフェクターのノブやパラメーターごとの挙動をモデリングしています。GAINやEQを回したときの音色の変化までついてくるので、実機のつまみを操作する感覚で音を追い込めます。
30種類のDNAモデルの内訳
DNAモデルは、ドライブ10種類、アンプヘッド10種類、アンプ+キャビネット10種類の合計30種類です。エフェクトリストに載っているモデル元の一例は次のとおりです。
- ドライブ:BOSS SD-1、Ibanez TS808、Vemuram Jan Ray、JHS Morning Glory V4(Lo Gain設定)、BOSS BD-2、Xotic BB Preamp、Nobels ODR-S、Electro-Harmonix Big Muff “Civil War”(V2)など
- アンプ:Marshall 1959 SUPER LEAD 100、Marshall JCM800 2203、Fender Deluxe Reverb(’65)、Roland JC-120、Friedman BE-100 Deluxe、Hughes & Kettner TRIAMP MkII、Peavey 5150、Diezel Herbertなど
DNAモデルのほかに、22種類のモデリングアンプ、22種類のマルチレイヤーIRキャビネット、ドライブやモジュレーション、ディレイ、リバーブなど139種類のエフェクトを搭載しています。合計213タイプです。
NAM A2 Liteに対応。TONE3000のキャプチャをそのまま読み込める
オープンソースのモデリング規格「NAM(Neural Amp Modeler)A2 Lite」にネイティブ対応しています。専用アプリ「SessionZ Pedal」からコミュニティサイト「TONE3000」にアクセスすると、700,000以上のNAMキャプチャとIRのライブラリを無料でNEURIGに取り込めます。アンプやペダル単体だけでなく、シグナルチェーン全体をキャプチャしたデータも読み込めて、内蔵エフェクトと同じようにチェーンの中に組み込めます。
3つのIRを重ねたマルチレイヤーIRキャビネット
内蔵の22種類のキャビネットは、異なる音量で録音した3つのIRを組み合わせたマルチレイヤーIRです。キャビネットごとの音色と反応を再現していて、マイクの種類やマイキングも調整できます。サードパーティ製のIRは最大2048サンプルの解像度で、50個まで保存できます。
4つのフットスイッチで音色を切り替える「RIG機能」
RIG機能は、スイッチャーを組んだペダルボードのような感覚で使える音色切り替えの仕組みです。最大14個のエフェクトの設定とON/OFFの状態を4つのフットスイッチに割り当て、クリーン、バッキング、ソロ1、ソロ2といった音色を踏み替えられます。切り替えで音が途切れず、リバーブやディレイの残響も残るので、曲の途中でも自然につながります。
RIGは最大200種類まで保存でき、プリセットのRIGも75種類(75 RIG×4音色で300サウンド)入っています。エフェクトの接続はシリーズ(直列)、パラレル(並列)、スプリット(分岐)から選べ、信号処理は32bitフロートです。
- ノブ操作に伴う挙動まで学習した30種類のDNAモデル(ドライブ/アンプヘッド/アンプ+キャビネット 各10種類)
- NAM A2 Liteにネイティブ対応。TONE3000のキャプチャとIRを無料で取り込める
- 最大14エフェクトを4つのフットスイッチに割り当てるRIG機能。残響を残したまま音切れなく切り替え
- 専用アプリとクラウドサービス「SessionZ Pedal」でAIによる音作りや音源分離が使える
- 約4.5時間駆動の充電式バッテリーを内蔵。USBバスパワーでも動作
アプリとクラウドで使う「SessionZ Pedal」
SessionZ Pedalは、iOS/Android用の専用アプリから使うクラウドサービスです。エフェクトやRIGの編集・管理をスマホのタッチ操作で行えるほか、次のような機能があります。
- RIG AI:曲名や「幻想的で広がりのあるトーン」といった音のイメージを文章で入力すると、AIがRIGを作成します
- SessionZ Play:YouTubeやスマホの音源をBluetoothでNEURIGに流し、足元のフットスイッチで再生/停止/10秒スキップなどを操作できます
- AI音源分離:音源から特定のパートを抜き出せます。耳コピ用にギターだけを取り出したり、ギターを除いた伴奏を作って合わせたりできます
12月にリリース予定の機能
DNA Engineのアンプモデルやエフェクトを追加購入できる「SessionZ Store」と、NEURIG単体で行うNAM A2キャプチャは、2026年12月のリリース予定です。キャプチャは、SEND/RETURN端子に手持ちのアンプやペダルをつないで実行すると、Wi-Fi経由でTONE3000のサーバーが解析し、できあがったNAMキャプチャをRIGに組み込んで使える仕組みです。
ペダルボードにも単体使用にも合わせられる入出力と電源
SEND/RETURNは+4dBuのラインレベル機器に対応し、OUTPUTと合わせて4ケーブルメソッド(4CM)での接続ができます。SEND/RETURNはSUB IN/OUTとしても使えます。3.5mm TRSのMIDI IN/OUTで外部機器と連携でき、CONTROL INにはエクスプレッションペダルFP02MやフットスイッチFS01をつなげます。
USB Type-C端子は、充電と48kHz/32bitフロート・2in/2outのUSBオーディオインターフェースを兼ねています。パソコンやスマホにつないで録音や配信にも使えます。内蔵のリチウムイオンバッテリーで約4.5時間動作し(充電は約3時間)、USBバスパワーや10W以上の市販USB ACアダプターでも動きます。最長45秒のルーパー、7弦やドロップチューニングにも対応するチューナー、ファームウェアをパソコンなしで更新できるWi-Fiも内蔵しています。
NEURIGの仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| DNAモデル | 30種類(ドライブ10/アンプヘッド10/アンプ+キャビネット10) |
| エフェクトタイプ | 合計213タイプ(DNAモデル30、モデリングアンプ22、マルチレイヤーIRキャビネット22、エフェクト139) |
| 同時使用エフェクト数 | 最大14 |
| RIG | ユーザー200/プリセット75(300サウンド) |
| ユーザーIR | 最大50個(最大2048サンプル) |
| AD/DA変換 | 24bit(64倍オーバーサンプリング) |
| 信号処理 | 32bitフロート |
| サンプリング周波数 | 48kHz |
| ディスプレイ | タッチLCD(240×320ドット)×2 |
| 入出力 | INPUT、OUTPUT L/R、SEND、RETURN、PHONE(3.5mmステレオ)、CONTROL IN、MIDI IN/OUT(3.5mm TRS)、USB Type-C |
| 入力インピーダンス | 1MΩ |
| USBオーディオ | 48kHz/32bitフロート、2in/2out |
| ルーパー | 最長45秒 |
| 電源 | 内蔵リチウムイオン電池(2900mAh)、USBバスパワー、市販USB ACアダプター(10W以上・5V 2A以上) |
| 連続駆動時間 | 約4.5時間(充電時間 約3時間) |
| 外形寸法 | 236.4mm(W)×120.6mm(D)×54.2mm(H) |
| 質量 | 850g |
| 発売 | 2026年11月上旬予定 |
ZOOMのほかのマルチエフェクターと比べるなら
ZOOMのタッチスクリーン搭載マルチには、ZOOM G6やZOOM G11もあります。NEURIGは、DNA EngineとNAM A2 Liteというニューラル系のモデリングを中心に据え、バッテリー内蔵で持ち運びやすい点が大きな違いです。ZOOMのラインナップ全体の違いはZOOMマルチエフェクターの比較記事で、他社の機種も含めて選びたい方はマルチエフェクターおすすめの特集で比べられます。
よくある質問
- NEURIGの発売時期は?
-
2026年11月上旬の発売予定です。
- 電源アダプターがなくても使えますか?
-
内蔵のリチウムイオンバッテリーで約4.5時間動作します。充電はUSB Type-C端子から約3時間です。USBバスパワーや10W以上(5V 2A以上)の市販USB ACアダプターでも動きます。
- どんなNAMファイルが使えますか?
-
NAM A2 Lite規格にネイティブ対応しています。専用アプリ「SessionZ Pedal」からTONE3000にアクセスし、公開されているキャプチャやIRを無料で取り込めます。
- 自分のアンプやペダルをキャプチャできますか?
-
NEURIG単体でのNAM A2キャプチャは、2026年12月のリリース予定の機能です。SEND/RETURN端子に機材をつないで実行し、Wi-Fi経由でTONE3000のサーバーが解析します。
- パソコンにつないで録音できますか?
-
USB Type-C端子が48kHz/32bitフロート・2in/2outのUSBオーディオインターフェースとして使えます。
まとめ
NEURIGは、ノブの挙動まで学習したDNAモデルと、NAM A2 Liteで読み込める膨大なキャプチャを、RIG機能で踏み替えながら使えるマルチエフェクターです。アンプやペダルの「さわったときの反応」を大切にしたい方に向いています。
バッテリーで動き、SEND/RETURNやMIDI、USBオーディオもそろっているので、自宅練習用の1台としても、ペダルボードの中核としても組み込めます。キャプチャ機能やSessionZ Storeといった今後の追加機能も含めて、長く育てていける1台です。
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