指弾きでもピック弾きでも、ポジションを移っても音量や粒立ちがそろい、それでいて低音の太さは失われない。ベースのコンプレッサーにそんな仕事を求めるなら、EBS MultiCompは真っ先に候補に入れたい一台です。「マルコン」の愛称で親しまれるこのペダルは、EBSのラインナップでもっとも多くのプレイヤーに選ばれてきたモデル。その現行版が「MultiComp Blue Label」です。
従来のCOMP、GAINに加えて、コンプのかかり始めを決めるSENS(スレッショルド)ノブがフロントパネルに加わりました。楽器の出力や弾き方に合わせて、かかり具合をより細かく追い込めます。
低域を守りながらまとめるデュアルバンド・コンプ
MultiCompは、アナログ回路で組まれたデュアルバンド・コンプレッサーです。音域を分けて処理できるので、ベースの土台となる低域を保ったまま、フレーズ全体の音量差をなめらかに整えられます。
演奏のダイナミクスを生かしつつ、指板のどこを弾いても均一な鳴りに近づける。その絶妙なバランスこそが、長く選ばれ続けている理由です。軽くかけて音を整えるだけでなく、ゲインを上げてブースターのように使ったり、音を太くしたりと、使い道も幅広く用意されています。ベースだけでなく、ギターやほかの楽器にも使えます。
Dirty LoopsのHenrik LinderやLamb of GodのJohn Campbell、ScorpionsのPawel Maciwodaなど、ジャンルを問わず多くのベーシストが足元に置いています。
3つのモードで性格を切り替え
3ウェイのスイッチで、コンプレッションのタイプを選べます。
NORMAL:素直にかかるシングルバンド
全帯域をひとつのコンプレッサーで処理する、オーソドックスなモードです。COMPを控えめに設定し、GAINで音量を補うと、自然なまとまりが得られます。
MB(Multi-Band):低域と高域を別々にコントロール
低域用と高域用のコンプレッサーがそれぞれ独立して働く、MultiCompならではのモードです。サウンドを引き締め、しっかり圧縮をかけたいときに力を発揮します。COMPを高めに設定し、GAINでバランスを取るのが基本です。
TUBESIM:真空管のような倍音と温かみ
シングルバンドのコンプレッションに、真空管のような倍音を加えるモードです。音にもう少し温かみや艶がほしいときに向いています。
Blue Labelで進化したポイント
SENSノブでスレッショルドを調整
新たに加わったSENSは、コンプがかかり始めるレベル(スレッショルド)を決めるノブです。右に回すほど感度が上がり、小さな音にもコンプが反応するようになります。出力の高いアクティブベースにも、パッシブのヴィンテージベースにも合わせやすく、弾き方の強弱に合わせた調整も可能です。
ノブにはセンタークリックがあり、その位置が従来のMultiCompの工場出荷時の設定にあたります。これまでのマルコンの音を基準にして、そこから好みに寄せていけます。
18V駆動に対応
電源は9V、12V、18Vに対応しています。18Vで駆動させればヘッドルームに余裕が生まれ、出力の高い楽器でも余裕をもって受け止めます。
小さく、軽く、ボードに収めやすく
筐体は従来より12%コンパクトになり、重量も軽くなりました。ジャックは筐体に埋め込まれた形状で、ペダルボードのスペースを節約できます。Blue Labelは、旧Studio Editionの後継モデルにあたります。
内部トリマーでバンドバランスを調整
筐体内部には、Multi-Bandモードで使えるBand Balanceトリマーがあります。高域側と低域側の感度バランスを変えられるので、たとえばHigh側いっぱいに回せば、高い音域だけにコンプをかけるといった設定もできます。
使う前に確認したいACTIVE/PASSIVEスイッチ
入力ジャックの横には、ACTIVE/PASSIVEの切り替えスイッチがあります。アクティブベースを使うときや、アンプのエフェクトループにつなぐときはACTIVE、それ以外はPASSIVEに設定してください。ここが合っていないと本来の動作になりません。セッティングに迷ったら、まずこのスイッチを確認するのが近道です。
スペック
| 製品名 | EBS MultiComp Blue Label |
| タイプ | アナログ・デュアルバンド・コンプレッサー |
| コントロール | SENS、COMP、GAIN、モード切替(TUBESIM/MB/NORMAL)、ACTIVE/PASSIVEスイッチ |
| 内部コントロール | Band Balanceトリマー |
| レシオ | 1:1〜5:1 |
| スレッショルド範囲 | -25〜+6dB |
| ゲイン範囲 | 0〜15dB(メイクアップ) |
| アタックタイム | 10ms未満 |
| リリースタイム | 100ms(標準) |
| 入力インピーダンス | 1.8MΩ |
| 周波数特性 | 20Hz〜20kHz(+0/-3dB) |
| スイッチング | リレー式 |
| 電源 | DC9V/12V/18V(φ2.1mm センターマイナス)、9V電池 |
| 消費電流 | 最大45mA |
| サイズ | 67 × 115 × 48mm |
| 重量 | 315g |
よくある質問
- 従来のMultiCompと何が違いますか?
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いちばん大きな違いは、スレッショルドを調整するSENSノブの追加です。ほかにも18V駆動への対応、12%の小型・軽量化、ジャックを埋め込んだ筐体、Multi-Bandモード用の内部Band Balanceトリマーが加わっています。SENSのセンタークリック位置が、従来モデルの工場出荷時の設定にあたります。
- アクティブベースでも使えますか?
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使えます。入力ジャック横のスイッチをACTIVEに設定してください。アンプのエフェクトループにつなぐ場合もACTIVEです。パッシブの楽器ならPASSIVEに設定します。
- 電池でも動きますか?
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9V電池で動作します。電池は底板の4本のネジを外して入れます。DC電源はφ2.1mmのセンターマイナスで、9V/12V/18Vに対応しています。
- ギターにも使えますか?
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使えます。ベース用として定番のモデルですが、ギターやそのほかの楽器にも対応しています。TUBESIMモードは、ベースやギター以外の楽器とも相性の良いモードです。
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