Darkglass Electronics / Alpha Omega【オーバードライブ/プリアンプ】

歪ませても、ベースの低音と芯はしっかり残したい。Darkglass Alpha Omegaは、その両立を1台で狙えるベース用プリアンプ/オーバードライブです。
性格の異なる2つの歪み回路を搭載し、どちらかを選ぶことも、両方を混ぜることもできます。アクティブ3バンドEQとXLRダイレクトアウトも備えているので、足元のメインペダルとしても、PAやレコーディングへ送る音作りの要としても活躍します。

目次

Darkglass Alpha Omegaとは

Alpha Omegaは、フィンランドのDarkglass Electronicsが、Karnivoolのベーシストであるジョン・ストックマン(Jon Stockman)と共同で開発したペダルです。Darkglassにとって初めての共同設計モデルで、両者が顔を合わせてから約1年半、数えきれないほどの調整と数十台の試作を経て完成しました。

回路はオペアンプを基盤に組まれていて、それまでのDarkglassのプリアンプやオーバードライブとは設計が大きく異なります。2つの歪み回路を扱うModノブ、GrowlとBiteの2つのトグルスイッチ、アクティブ3バンドEQを組み合わせて、幅広い歪みサウンドを作り込めるのが持ち味です。

Darkglass Alpha Omegaの主な特徴

Modノブで2つの歪みを選ぶ・混ぜる

Alphaは、パンチがあってタイトな、輪郭のはっきりした歪みです。Omegaは、荒々しく遠慮のない激しい歪みです。Alpha Omegaは、この性格の違う2つの回路をModノブひとつで扱えます。
どちらか一方を選ぶだけでなく、ノブの位置によって両方をブレンドできるのが大きな特徴です。スイッチによる二択ではないので、曲やバンドのサウンドに合わせて、ちょうどいい配合を探っていけます。

クリーン音を土台に歪みを足せるBlend

Blendは、クリーン音と歪み音のミックスを決めるノブです。クリーン側の音量はユニティゲイン(入力と同じ音量)に保たれ、歪み側の音量はLevelで調整します。
クリーン音を土台にしたまま歪みをどれくらい加えるかを、別々のつまみで細かく追い込めます。

GrowlとBiteで低域と高域を補強

Growlは、低域をシェルビング型でブーストするトグルスイッチです。オンにすると音に太さが加わり、低域の歪み感も増します。
Biteは、2.8kHzのハイミッドを持ち上げるトグルスイッチです。音の存在感や輪郭をもう一段はっきりさせたいときに役立ちます。

±12dBのアクティブ3バンドEQ

EQはBass(80Hz)、Mid(500Hz)、Treble(5kHz)の3バンドで、それぞれ±12dBの幅でブースト/カットできます。周波数が固定されているぶんつまみの役割がつかみやすく、低域・中域・高域のバランスを手早く整えられます。

XLRダイレクトアウトとパラレルアウト

出力は、標準フォーンのアウトプットに加えて、そのバランス版にあたるXLRのダイレクトアウトを装備しています。PAやレコーディング用のミキサーへ直接送れるので、ライブでもライン録りでも、足元で作った音をそのまま届けられます。DI信号にグラウンドノイズが乗るときは、グラウンドリフトを切り替えて対処できます。
さらに、入力信号をそのまま取り出せるパラレルアウトも搭載しています。別のエフェクターやアンプへ原音を送り、Alpha Omegaの音と並列で組み合わせる音作りにも対応します。

コントロール一覧

コントロール役割
Blendクリーン音と歪み音のミックス(クリーン側はユニティゲイン)
Level歪み音の音量
Drive歪み音のゲイン量
ModAlpha/Omegaの選択とブレンド
Growl(トグルスイッチ)低域のシェルビングブースト
Bite(トグルスイッチ)2.8kHzのハイミッドをブースト
Bass80Hz ±12dB
Mid500Hz ±12dB
Treble5kHz ±12dB

主なスペック

種類ベース用プリアンプ/オーバードライブ
入出力インプット、アウトプット、パラレルアウト、ダイレクトアウト(XLR)
入力インピーダンス1MΩ
出力インピーダンス1kΩ
電源9V DC(センターマイナス・安定化電源)
消費電流約30mA
サイズ幅94mm × 奥行120mm × 高さ46mm
重量320g

電源には、センターマイナスの安定化9V DCアダプターを使います。非安定化電源や9Vを超える電圧は、ノイズの増加や故障の原因になり、保証の対象外になるので気をつけましょう。

音作りを始めるときの手順

Alpha Omegaは、つまみとスイッチの役割がはっきり分かれています。次の順番で触っていくと、それぞれの効き方をつかみやすくなります。

  1. Modで歪みのキャラクターを選ぶ:輪郭を重視するならAlpha側、荒々しさが欲しいならOmega側に寄せます。ノブの位置で両方を混ぜることもできます
  2. DriveとLevelで歪み音をつくる:Driveで歪みの量を、Levelで歪み音の音量を決めます
  3. Blendでクリーン音との比率を決める:クリーン側の音量は一定なので、歪みとのバランスはBlendとLevelで合わせます
  4. Growl・Bite・EQで帯域を整える:低域の太さはGrowl、輪郭はBiteで足し、全体のバランスを3バンドEQで仕上げます

Alpha Omega Ultraとの違い

上位モデルのAlpha Omega Ultraは、同じAlpha/Omegaの2回路を搭載し、そのうえでEQや入出力を大きく広げたモデルです。主な違いは次のとおりです。

項目Alpha OmegaAlpha Omega Ultra
歪み回路Alpha/Omega(Modで選択・ブレンド)Alpha/Omega(Modで選択・ブレンド)
EQアクティブ3バンド6バンドグラフィックEQ(Bass・Trebleはシェルビング)
マスターボリュームなしあり
歪み回路専用フットスイッチなしあり
キャビネットシミュレーターなしIRキャビシム(XLR出力で切替可、ヘッドホン出力にも対応)
ヘッドホン出力・Aux Inなしあり
USBなしMicro USB(IRの読み込みや各種設定)
パラレルアウトありなし
消費電流約30mA130mA
サイズ・重量94×120×46mm・320g125×96×57mm・430g

ヘッドホンでの練習や、キャビネットシミュレーターを通したライン出力まで1台でこなしたいなら、Ultraが向いています。一方のAlpha OmegaはUltraより軽く、消費電流も少なめです。パラレルアウトを使った並列の音作りができるのも、Alpha Omegaならではのポイントです。

Alpha Omegaが向いている人

  • ベースの芯を残しながら、歪みの量を細かく調整したい人
  • タイトな歪みと荒々しい歪みを、1台で使い分けたり混ぜたりしたい人
  • 足元で作った音を、XLRからそのままPAや録音機材へ送りたい人
  • パラレルアウトを使って、別系統の音と組み合わせたい人

まとめ|2つの歪みを選べて混ぜられるベース用プリアンプ

Alpha Omegaの魅力は、タイトなAlphaと荒々しいOmegaを、選ぶだけでなく混ぜられるところにあります。
Blendでクリーン音を土台に残し、GrowlとBite、3バンドEQで帯域を整えて、XLRからそのままPAや録音機材へ送れます。歪みを軸にしたベースサウンドを足元で完結させたいときに、心強い1台です。

よくある質問

AlphaとOmegaはどう違いますか?

Alphaはパンチがあってタイトな、輪郭のはっきりした歪みです。Omegaはより荒々しく激しい歪みです。Modノブで片方を選ぶことも、両方を混ぜることもできます。

原音を残したまま歪ませられますか?

はい。Blendでクリーン音と歪み音の比率を調整できます。クリーン側はユニティゲインに保たれるので、原音を土台にして歪みを足していけます。低域の太さを補いたいときはGrowlスイッチも使えます。

ライブでPAに直接つなげますか?

はい。XLRのダイレクトアウトを備えているので、PAやミキサーへ直接送れます。DI信号にグラウンドノイズが出るときは、グラウンドリフトを切り替えて対処できます。

パラレルアウトは何に使いますか?

入力された信号をそのまま取り出せる出力です。別のエフェクターやアンプへ原音を送り、Alpha Omegaの音と並列で組み合わせる使い方ができます。

ヘッドホンで練習できますか?

Alpha Omegaにはヘッドホン出力がありません。ヘッドホンでの練習にも使いたい場合は、ヘッドホン出力とAux Inを備えたAlpha Omega Ultraが選択肢になります。

電源は何を使えばいいですか?

センターマイナスの安定化9V DCアダプターを使ってください。消費電流は約30mAです。非安定化電源や9Vを超える電圧は、ノイズや故障の原因になり、保証の対象外になります。

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Darkglass Electronics

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この記事を書いた人

13歳よりエレキギターを始め、学生時代はバンド活動に明け暮れる。音響機器やPAの基礎を専門学校で学びつつ、18歳頃にアルバイトとして始めた大手楽器店にて楽器の買い取り業務を担当。約10年間にわたり音楽機材の買取査定、販売・リペアなどに携わり、数多くのエフェクターに触れる。楽器店退職後、2009年よりエフェクター専門サイト『EFFECTOR COLLECTION BOX』の運営をスタート。

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