ディレイとリバーブを1台にまとめて、奥行きのある空間を足元でつくりたい。EARTHQUAKER DEVICESのAvalanche Run(アバランチ・ラン)は、そんな用途にしっかり応えてくれるステレオ対応のリバーブ&ディレイです。最長約2秒のディレイと、ほんのり揺らぎを含んだプレート系リバーブを一つの筐体に収め、リバースやスウェルといった個性的なモードまで備えています。
ツマミの構成はすっきりとまとまっていながら、タップテンポ、エクスプレッションペダル対応、トレイル設定、ステレオ入出力と、空間系をまるごと任せられるだけの機能がそろっています。
Avalanche Runの特徴

Dispatch Masterの空間サウンドを、さらにその先へ
Avalanche Runは、同社の定番ディレイ&リバーブ「Dispatch Master」が持つ浮遊感のあるアンビエントサウンドを、もう一段上へ引き上げることを目標につくられたペダルです。心臓部にはEarthQuaker Devices独自の高性能DSPを搭載。往年の名機のようなディレイやリバーブの質感を再現しながら、説明書を何度も開かなくても直感的に音づくりができる操作性を大切にしています。
原音はすべてアナログ回路を通り、エフェクト音だけをデジタルで処理する構成です。24bit/96kHzのA/D・D/Aコンバーターと115dB(typ.)のS/N比を備え、ギターの素のニュアンスを保ったまま空間を重ねていけます。
最長約2秒のディレイと、揺らぎを含んだプレートリバーブ
ディレイタイムは0msから2,000ms弱まで。Repeatsはリピートなしから無限に近い反復まで設定できます。Toneノブはディレイ音だけに効き、左に回すと高域が、右に回すと低域が削られ、センターでフラットになります。このツマミひとつで、テープエコーのような丸みのある音から、BBD(バケットブリゲード)方式のアナログディレイを思わせる質感まで行き来できます。
リバーブは深く広がるプレートタイプ。Dispatch Masterのリバーブと同じくわずかなモジュレーションがかかっていて、その響きをより豊かにしたサウンドです。Decayノブで短い残響から長く尾を引く残響まで調整できます。信号はディレイからリバーブの順に流れるので、ディレイの反復音にもリバーブが自然に重なります。

ディレイとリバーブにはそれぞれ独立したMixノブがあり、どちらか一方だけでも、2つを重ねても使えます。Mixは1時の位置までは原音にエフェクト音を足していき、1時から3時ではエフェクト音を原音より大きく、3時以降は原音を下げていきます。最大まで回すと100%ウェットになるので、アンビエントなパッドのような使い方にも対応できます。
Normal/Reverse/Swellの3モード
トグルスイッチで3つのモードを切り替えられます。
- Normal:オーソドックスなディレイ&リバーブ。リバーブはフルステレオで動作します。
- Reverse:ディレイが逆再生になり、リバーブは通常のまま。Tapスイッチを踏んでいる間だけ順方向のディレイに戻せるので、フレーズの途中で表情を切り替えられます。
- Swell:ピッキングに反応して信号全体に自動でボリューム奏法をかけるモード。ギターのボリュームノブをゆっくり上げたような立ち上がりになり、その長さはリバーブのMixノブで調整します。スタッカート気味に弾き、音ごとにミュートを入れると効果がはっきり出ます。
ReverseモードではRatioが常に1/1(4分音符)で動作し、Swellモードでは左右の入力がモノラルにまとめられます。
タップテンポと6種類の音符設定
Tapスイッチでテンポを入力すると、Ratioスイッチで選んだ音符でディレイが刻まれます。選べるのは4分音符、付点8分音符、4分3連符、8分音符、8分3連符、16分音符の6種類。曲のテンポに合わせた付点8分のリズミカルなディレイも、すぐに呼び出せます。
NormalとSwellモードでは、Tapスイッチを踏み続けるとディレイが無限リピートに入り、発振させることもできます。ディレイタイムが短いほど素早く、長いほどゆっくりと音が膨らんでいきます。

エクスプレッションペダルで6つのパラメーターを操作
本体側面のエクスプレッション端子には、EXPスイッチで操作対象を割り当てられます。割り当て先はリバーブのDecay、リバーブのMix(R Mix)、ディレイのTime、Repeats、ディレイのMix(D Mix)、そしてモード切り替えのToggleの6つです。
Timeに割り当てると、ノブを回したときとはまったく違う、ピッチが揺れるような大胆な効果を狙えます。Toggleではかかと側で順方向、つま先側でリバースへとクロスフェードでき、Tapスイッチは発振用に残しておけます。
トゥルーバイパスとトレイルを選べる
標準はリレー式のトゥルーバイパスです。電源投入時の操作でバッファードバイパスのトレイルモードに切り替えられ、エフェクトをオフにしたあとも残響を自然に消えていかせることができます。残響の長さはショート、ミディアム、ロング、Repeatsノブの位置で決めるユーザー設定、そしてオフにした瞬間から無限リピートに入る「Sound on Sound」の5種類。Sound on Soundでは、ローファイに劣化しながら繰り返される擬似ルーパーのような使い方もできます。残響はTapスイッチのダブルクリックで止められます。
Flexi-Switchでラッチとモーメンタリーを両立
オン・オフのスイッチには、EarthQuaker Devices独自のFlexi-Switchを採用しています。一度踏めばオン、もう一度踏めばオフという通常の使い方に加えて、踏んでいる間だけエフェクトをかけるモーメンタリー操作も同じスイッチでこなせます。曲の一部分だけにリバーブを深くかけたいときにも便利です。
ステレオ入出力で広がる接続の自由度
入出力はL/Rのステレオ仕様で、モノラル(L側のIN/OUTのみ)、ステレオ、モノラル入力→ステレオ出力のいずれでも使えます。原音はアナログのステレオ経路、ディレイはデュアルモノ、リバーブはステレオで処理されます。
R側の入力に挿してL/Rの両方から出力すると、エフェクトオン時にL側が100%ウェット、R側が通常のミックスになります。Mixを低めにしてL側のアンプ音量を上げれば、ウェット音とドライ音を別々のアンプで鳴らすような立体的なサウンドをつくれます。

V2で進化したポイント
2018年に登場したV2では、リバーブのアルゴリズムが見直され、ステレオの広がりがより豊かになりました。あわせて専用設計の新しい筐体とFlexi-Switchが採用されています。
Avalanche Runのスペック
| エフェクトタイプ | ステレオリバーブ&ディレイ(タップテンポ付き) |
| コントロール | Time、Repeats、Tone、Mix(ディレイ)/Decay、Mix(リバーブ) |
| スイッチ | モード切替(Normal/Reverse/Swell)、Ratio、EXP割り当て、Activate、Tap |
| ディレイタイム | 0ms〜2,000ms弱 |
| 入出力 | L/Rステレオ入力、L/Rステレオ出力、エクスプレッション(TRS) |
| バイパス | リレー式トゥルーバイパス/バッファード(トレイル5種)切替 |
| A/D・D/A | 24bit/96kHz |
| S/N比 | 115dB(typ.) |
| 入力インピーダンス | 1MΩ |
| 出力インピーダンス | 100Ω |
| 電源 | DC9Vセンターマイナス(1Aアダプター付属) |
| 消費電流 | 410mA |
| サイズ | 118×105×57mm(ノブ含む) |
| 生産 | アメリカ・オハイオ州アクロンで組み立て |
よくある質問
- ディレイとリバーブは別々に使えますか?
-
使えます。ディレイとリバーブにはそれぞれ独立したMixノブがあり、片方だけで使うことも、両方を重ねて使うこともできます。
- 電源は何を用意すればいいですか?
-
付属のDC9Vセンターマイナス・1Aアダプターの使用が推奨されています。消費電流は410mAと大きめなので、パワーサプライを使う場合は出力電流に余裕のあるものを選んでください。スイッチがリレー式のため、電源が入っていないとバイパス時も音が出ません。
- どのエクスプレッションペダルが使えますか?
-
端子はTRSタイプで、Moog製エクスプレッションペダルを出力調整ノブ最大の状態で使うことが推奨されています。それ以外のペダルは動作保証の対象外です。
- モノラルのボードでも使えますか?
-
使えます。L側の入力と出力だけを接続すればモノラルで動作します。L入力からL/R両方に出力すれば、モノラル入力・ステレオ出力にも対応します。
- トレイルモードはどうやって設定しますか?
-
電源を抜いた状態でRatioスイッチを好みの残響の長さに合わせ、Activateスイッチを踏んだまま電源を挿します。約2秒でLEDが緑に点灯したら設定完了です。トゥルーバイパスに戻すときは、Ratioを1/4に合わせて同じ操作をし、LEDが赤に点灯すれば戻ります。
BRAND
EARTHQUAKER DEVICES
このエフェクターのみんなの記録
このエフェクターについてのひとことや、登録しているユーザーを見ることができます。
このエフェクターを使っているボード
実際のボードでの組み合わせや並べ方を見ることができます。

