QUICK GUIDE
heavyとheavierの2チャンネルを持つEmpress Effectsのハイゲイン・ディストーション。チャンネルごとのゲイン・3段階ミッド・ウェイト・ノイズゲートと共通のhi/lowで、80年代メタルからダウンチューニングのモダンメタルまで作れます。
- ブランド
- Empress Effects
- 種類
- ディストーション
- 対応楽器
- ギター用
80年代の中域が張り出したメタルから、ミッドを削ったダウンチューニングのモダンメタルまで。Empress EffectsのHEAVYは、heavyとheavierの2チャンネルを1台に収めたハイゲイン・ディストーションです。チャンネルごとにゲイン・ミッド・ウェイト・アウトプットとノイズゲートを持ち、全体の高域と低域を整えるhi/lowを共有します。信号経路はすべてアナログ、筐体はカナダでのハンドメイドです。
2つのチャンネルを「同じ方向」にも「別の音」にも作れる
heavyとheavierは独立したチャンネルで、heavier側のほうがゲインの上限が高く設定されています。両チャンネルを似た音にしてheavierをソロ用の持ち上げに使うこともできますし、ミッドの周波数とウェイトを変えてまったく違うキャラクターにすることもできます。
マニュアルのクイックスタートでは、heavy側を「Thick n’ Punchy(太くて押し出しのある音)」、heavier側を「Tight n’ Brutal(タイトで凶暴な音)」としたセッティング例が載っています。最初はこの方向で2チャンネルを分けておくと、ライブでのバッキングとリフの切り替えにそのまま使えます。
フットスイッチは左がheavy、右がheavierです。踏んだほうのチャンネルが有効になり、有効なチャンネルのスイッチをもう一度踏むとバイパスに戻ります。LEDが両方消えていればバイパス状態です。
コントロール
| つまみ・スイッチ | 範囲 | 役割 |
|---|---|---|
| gain | 各チャンネル | 歪みの量。heavierのほうが上限が高い |
| mid | 各チャンネル | mid freqで選んだ帯域を増減。12時で0dB、両端で約±10dB |
| mid freq | 各チャンネル | ミッドの中心周波数を500Hz/250Hz/2kHzから選ぶ3段スイッチ |
| weight | 各チャンネル | 低域のキャラクターを変える。下げるとタイトでパームミュートが締まり、上げると低域に厚みが出る |
| output | 各チャンネル | 音量。ユニティになる位置は他のつまみの設定で変わる |
| gate | 各チャンネル | ノイズゲートを off/natural/aggr. から選ぶ3段スイッチ |
| hi | 両チャンネル共通 | 約3kHzから上を持ち上げ・削るシェルビング。12時で0dB、両端で約±10dB |
| low | 両チャンネル共通 | 約80Hzから下を持ち上げ・削るシェルビング。12時で0dB、両端で約±10dB |
| トリムポット(側面) | 共通 | ノイズゲートのスレッショルド。工場出荷時は中央 |
weightとlowの役割分担
HEAVYで低域を作るつまみは2つあります。チャンネルごとのweightは低域の「質」を決めるつまみで、下げるとベースの反応がタイトになり刻みのリフが締まり、上げると下の帯域にサイズ感が加わります。共通のlowは約80Hz以下の「量」を決めるシェルビングEQです。
マニュアルでは、weightで低域のキャラクターを決めてから、lowで低域全体のレベルを合わせる手順が勧められています。7弦や8弦、ドロップチューニングで低音がにじむ場合はweightを下げ、それで細くなりすぎたらlowで量を戻す、という順番で追い込むと迷いません。hiとlowは両チャンネルにかかるので、アンプとキャビネットの組み合わせに合わせた最終調整に使います。
入力側で検知するノイズゲート
ノイズゲートは歪む前の入力信号を見て開閉するため、ゲインを上げても反応が鈍りません。naturalは感度が高く、小さな入力でも開いて音の減衰を自然に残すモードで、リードからタイトなバッキングまで使えます。aggr.はすばやく強く閉じるモードで、ブレイクやストップの多いリフ向きです。
ゲートのモードはチャンネルごとに選べるので、heavyはnaturalでサステインを残し、heavierはaggr.で刻みのキレを優先する、といった分け方ができます。スレッショルドは側面のトリムポットで調整し、マイナスドライバーで時計回りに回すと感度が上がり(スレッショルドが下がり)、反時計回りで感度が下がります。
スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入力インピーダンス | 1MΩ |
| 出力インピーダンス | 510Ω |
| 周波数特性(-3dB) | 35Hz〜17kHz |
| 電源 | DC9〜18V(センターマイナス、2.1mmプラグ) |
| 消費電流 | 約200mA |
| バイパス | リレー式トゥルーバイパス(ソフトタッチスイッチ) |
| 筐体 | アルミダイキャスト |
| サイズ | 約114×89×38mm(つまみ込みの高さ約51mm) |
| 重量 | 約450g |
消費電流が約200mAあるため、パワーサプライは200mA以上を出せる出力につなぎます。
デモ動画
Heavy Menaceとの違い
Empress Effectsには、このHEAVYを小型の筐体に収めて発展させたHeavy Menaceもあります。Heavy MenaceはHeavyとHeavierのモードを引き継いだうえでLite(ish)モードを加え、ミッドを200Hz〜2.5kHzの可変式にし、ノイズゲートをフットスイッチで単独操作できるようにしたモデルです。ゲートのキー入力も備えています。
一方のHEAVYは、2つのチャンネルをそれぞれ別の設定で用意しておき、足元で切り替えられるのが強みです。曲中でバッキングとリードの音色を行き来したい場合はHEAVY、1つの音色を作り込んでゲートを細かく操作したい場合や足元を省スペースにしたい場合はHeavy Menaceが向いています。
よくある質問
- 2つのチャンネルを同時に使うことはできますか?
-
できません。heavyとheavierのどちらか一方が有効になる切り替え式です。
- 必要な電源は?
-
DC9〜18Vのセンターマイナス(2.1mmプラグ)で、約200mAを供給できる電源が必要です。
- ノイズゲートを使わない設定にできますか?
-
できます。各チャンネルのgateスイッチをoffにすると、そのチャンネルではゲートがかかりません。
- ベースにも使えますか?
-
公式の楽曲デモ「Heavy Up!」では、ギターとベースのすべてのパートをHEAVYで録音しています。ただし設計の中心はギター用のハイゲイン・ディストーションです。
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