QUICK GUIDE
アンプの音を活かして歪ませる。EQブースターにもなる、Mad Professorの定番オーバードライブ。
- ブランド
- MAD PROFESSOR
- 種類
- オーバードライブ
- 対応楽器
- ギター用
クリーンなアンプに少しだけ歪みを足したい。でも、ギターの音が別物になるのは避けたい。そんなとき、まず候補に挙がるのが透明感のあるオーバードライブです。フィンランドのMad Professorが手がけるRoyal Blue Overdrive(RBO)は、軽いクランチからディストーション寄りの歪みまで1台で受け持てるペダルです。歪みを最小にすれば、2バンドEQ付きのブースターとしても使えます。Factory版は、ブランドの音づくりはそのままに、生産のしかたを見直して手に取りやすくしたモデルです。
Mad ProfessorとFactoryシリーズ
Mad Professor Amplificationは、2002年にフィンランドで生まれたエフェクターとアンプのブランドです。現在のラインナップは、フィンランドで手配線するHandwiredシリーズと、Factoryシリーズの2本立てです。Factoryシリーズは、ペダルの品質を保ったまま生産スピードを上げ、価格を抑えることを狙ったラインです。Royal Blue Overdriveは、同じシリーズのSweet Honey Overdriveと並ぶ、ブランドの代表的なオーバードライブです。
フィルタリングを抑えた、透明感のある歪み
RBOの持ち味は、回路でのフィルタリングをできるだけ抑えている点です。歪ませても音がこもりにくく、ギターやアンプそのものの音色が前に出ます。そのうえでTREBLEとBASSを使えば、足りない帯域を足したり、出すぎた帯域を削ったりできます。
もうひとつの持ち味は、弾き方への反応です。ピッキングを強くすれば歪みが増え、弱くすれば落ち着きます。ギターのボリュームを絞れば、クリーンに近いところまで戻せます。手元で歪みの量を動かせるので、クリーン〜軽いクランチのアンプに足すと、演奏の表情がそのまま音に出やすくなります。
4つのコントロール
- VOLUME:全体の出力レベル。
- DRIVE(取扱説明書ではDISTORTION表記):歪みの量。ピッキングの強弱に敏感に反応します。最小にすると、EQ付きのブースターとして使えます。
- TREBLE:アンプのプレゼンスと同じあたりの高域を上げ下げする、シェルビング型のEQです。明るめのアンプでも、アンプ側のトレブルとぶつかりにくい設計です。
- BASS:4×12キャビネットの共振より少し上の低域を上げ下げする、シェルビング型のEQです。
- 軽いオーバードライブからディストーションまで、ゲインの幅が広い
- フィルタリングを抑えた、透明感のある歪み
- DRIVE最小で、2バンドEQ付きのブースターになる
- ピッキングとギターのボリュームで歪みを手元で調整できる
- 9V電池も使える
音作りのヒント
TREBLEとBASSは、2つの組み合わせで音のキャラクターが大きく変わります。
- ミッドブースト:TREBLEとBASSを両方とも左いっぱいにすると、中域が前に出ます。バンドの中で埋もれにくいリードやソロ向きです。
- ミッドカット:両方とも右いっぱいにすると、中域が引っ込みます。重心の低い、厚みのあるサウンドになります。
ブースターとして使うなら、DRIVEを最小にしてVOLUMEで音量を持ち上げ、TREBLEとBASSでアンプの足りない部分を補います。ほかの歪みペダルの前に置けば、歪みの質感を変える使い方もできます。
向いている人・別の選択肢が合う人
向いている人
- アンプの音を活かしつつ歪みを足したい人
- ボリューム操作でクリーンとクランチを行き来したい人
- オーバードライブとEQブースターを1台で済ませたい人
別の選択肢が合う人
ハイゲインのメタルサウンドを1台で作りたい人には向きません。ゲインの上限が足りないと感じるはずです。中域に強いクセのある「いかにもオーバードライブ」な音が好みの人も、別の選択肢を探したほうが満足しやすいでしょう。同じブランドの中で比べるなら、次の2機種も候補になります。
- Sweet Honey Overdrive:同じFactoryシリーズのオーバードライブ
- Little Green Wonder:ブースターとしても使えるオーバードライブ
仕様と電源
| コントロール | VOLUME / DRIVE / TREBLE / BASS |
| 電源 | 9V電池(006P)、またはDCアダプター(2.1mm・センターマイナス) |
| 動作電圧 | 7.5〜12V(9V推奨) |
| 消費電流 | 3.5mA(9V時) |
| 入力インピーダンス | 140kΩ |
| 出力インピーダンス | 25kΩ |
| バイパス | トゥルーバイパス |
消費電流がとても小さいので、パワーサプライの空き容量をほとんど気にせず組み込めます。電池でも長く使えます。
Factory・Handwired・Customの違い
Royal Blue Overdriveには3つのバージョンがあります。
- Handwired版:フィンランドで手配線するモデルです。こちらは9V電池が使えず、ACアダプター専用です。
- Royal Blue Overdrive Custom:Factoryシリーズのバリエーションで、中域を抑えて低域を厚くした、別キャラクターのモデルです。
ここで取り上げているFactory版は、RBO本来のサウンドを、手に取りやすい価格と電池駆動の手軽さで使えるモデルです。
よくある質問
- ブースターとしても使えますか?
-
使えます。DRIVEを最小にすると、TREBLEとBASSで音色を整えられるブースターになります。
- 電池で使えますか?
-
Factory版は9V電池(006P)が使えます。Handwired版は電池が使えないので、選ぶときに注意してください。
- 推奨の電源は?
-
9VのDCアダプター(2.1mm・センターマイナス)です。7.5〜12Vで動作し、消費電流は3.5mAです。
- ミッドを強調したいときは?
-
TREBLEとBASSを両方とも左いっぱいにすると、ミッドブーストのサウンドになります。
- ハイゲインのメタルにも使えますか?
-
ディストーション寄りの歪みまでは出せますが、ハイゲイン専用機ではありません。ほかの歪みペダルの前でブースターとして使うほうが向いています。
まとめ
Royal Blue Overdriveは、ギターとアンプの音を損なわずに歪みを足せる、懐の深いオーバードライブです。ピッキングとボリュームへの反応が素直で、ゲインを下げればEQ付きのブースターにもなります。足元で長く使える1台になってくれるはずです。
Factory版は電池も使えて消費電流も小さく、ボードに組み込みやすいのも魅力です。透明感のある歪みとEQブースターを1台で済ませたい人は、ぜひ候補に入れてみてください。
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