Xotic RC Booster徹底ガイド|クリーンな艶と押し出し感を同時に手に入れる“実用ブースター”の定番
「音量を少しだけ前に出したい」「歪みは増やさず太さとツヤを足したい」——そんな悩みに寄り添うのがXoticのRC Booster。自然なクリーンブーストと使いやすい2バンドEQで、ソロの一歩前進から常時ONの音作りまで幅広く活躍します。本記事では特徴・使い方・設定例・他モデルとの比較までまとめて解説。
RC Boosterで“できること”と主な特徴
- ナチュラルなクリーンブースト:音色の個性を壊さず、存在感だけを前に
- 2バンドEQ(Bass / Treble):微調整で抜け・太さ・きらめきを最短ルートで調整
- 高いヘッドルーム:歪ませずに押し出す、クランチ手前の“粋”も作りやすい
- シンプル操作:Volume / Gain / Bass / Treble(※V2は追加ゲイン段を装備)
- 9V(推奨)〜18V駆動に対応:電圧を上げると余裕感・立体感が増しやすい
- 真空管アンプ〜モデラーまで相性◎:シングル/ハム、ストラト/レスポール問わず使える万能感
項目 | 概要 |
---|---|
コントロール | Volume / Gain / Bass / Treble(V2は追加ゲイン段を独立調整、専用フットスイッチ) |
回路/動作 | クリーンブースト+アクティブEQ、音色の透明感と芯の両立を志向 |
電源 | 9V DC(センターマイナス)、一部個体は9〜18V対応 |
スイッチング | トゥルーバイパス |
想定用途 | 常時ONの基礎作り/ソロ時のブースト/クリーンの艶出し/軽いプッシュでアンプを気持ちよく |
使用シーンの具体例
- 常時ONで基礎の音作り:Trebleをほんの少し上げ、Volumeでユニティかやや上に。抜けが良くなり、アンサンブルで埋もれにくい
- クリーンの艶出し:Gain控えめ、Bass/Trebleを±1目盛り以内で微調整。アルペジオが立体的に
- ソロの一歩前へ:Gainを少し上げて押し出し感を足し、Volumeでステージ音量に合わせる
- “軽い押し”でアンプを甘く:クランチ手前のアンプをそっとプッシュ。気持ちよいコンプレッション感
- モデラーの後段で補正:IRやアンプモデル後の質感をEQで整え、ライブPAでも聴かせる音に
音の傾向
RC Boosterは「透明感を保ったまま密度を上げる」キャラクター。輪郭がぼやけず、倍音のきらめきが自然に際立ちます。9Vでも十分ですが、18V駆動では余裕が増してストロークのダイナミクスが豊かに。V2の追加ゲイン段は、原音感を残しつつ“もう一声”の張りや粘りを出したいときに便利です。
はじめてでも失敗しない使い方
- 接続順を決める:基本は歪みの前。アンプや歪みを“押す”ニュアンスが増えます。音量だけ上げたいなら歪みやアンプの後に。
- ユニティから始める:Volumeはバイパス時と同じ音量(ユニティ)に合わせ、Gainは最小〜9時でスタート。
- EQは小さく動かす:Bass/Trebleは±1目盛り以内で微調整。やり過ぎると“別の音”になります。
- ブースト量を決める:必要に応じてVolumeを少し上げる。V2の場合、 Gain 2は“ソロ用の一押し”として少しだけ。
- 最終チェック:バンド音量で鳴らして確認。単独で良くても、全体で過多になっていないかを耳で判断。
ミニTip:空間系(リバーブ/ディレイ)を綺麗に保ちたいときは、RC Boosterを空間系の前に置いて、残響のバランスを崩さないようにするのが無難です。
ありがちなつまずきと解決策
- 音がキンキンする:Trebleを下げるか、ピッキング位置をブリッジ寄りにし過ぎていないか確認
- 低音が膨らむ:Bassを控えめにし、Volumeで全体バランスを再調整
- ノイズが増えた気がする:ブースト量が過多かも。Gain/Volumeを見直し、電源やケーブルもチェック
- 音量差が出過ぎる:ユニティを基準に“ほんの少し”上げる。V2のゲイン段は上げ過ぎない
- 出番が限定的:常時ONでEQ微調整という発想に切り替えると、一曲通して“良い音”をキープしやすい
他モデルとの比較
モデル | キャラクター | 操作系 | 向いている用途 |
---|---|---|---|
RC Booster | 原音重視の透明系。艶と押し出し | Vol / Gain / Bass / Treble(V2は追加ゲイン段) | 常時ONの基礎作り、クリーン~ライトクランチの“気持ちよさ” |
Xotic EP Booster | ふくよかで甘い中低域、独特の“太さ” | 単ノブ+内部DIPで味付け | 一発で太く、モダン&ヴィンテージの“旨み”を足したい |
Xotic AC Booster | 軽い歪みも得意。RCより積極的に色付け | Vol / Gain / Bass / Treble | クランチ~ローゲインODまで一台でカバー |
Xotic BB Preamp | よりドライブ感。中域のコシと粘り | Vol / Gain / Bass / Treble | リードの存在感、歪みの主役に |
MXR Micro Amp | シンプルなクリーンブースト | Levelのみ | とにかく簡単に音量だけ上げたい |
TC Electronic Spark Booster | クリーン〜ミッド強調まで器用 | Gain / Level / Bass / Treble / ミニスイッチ | 多機能でコスパ重視、ジャンル横断 |
こんな人におすすめ
- ギター本来のキャラクターはそのままに、もう少し前に出したい人
- 常時ONで音の基礎を整え、どの曲でも安定して良い音を出したい人
- クリーン〜ローゲイン中心で、弾き心地の気持ちよさを重視する人
- 初心者でも扱える実用ブースターを探している人(人気モデルを試したい)
よくある質問
- Q. 9Vと18Vでは何が変わりますか?
- A. 一般に18Vのほうがヘッドルームが増え、レンジ感や余裕が出やすいです。まずは9Vで試し、必要に応じて18Vを検討すると失敗しにくいです。
- Q. 接続順はどこが定番?
- A. 基本は歪みの前。押し出し感やタッチの気持ちよさが増します。音量だけを上げたいなら歪みや空間系の後に置くのが便利です。
- Q. ベースでも使えますか?
- A. 使えます。Bassノブで低域を微調整し、原音感を保ちながら存在感をプラスできます。
- Q. V1とV2の違いは?
- A. V2は追加のゲイン段を備え、フットスイッチで“もう一押し”のブーストを用意できます。より柔軟にシーンを切り替えたい人に向きます。
- Q. 常時ONで使っても大丈夫?
- A. 問題ありません。EQを控えめにし、ユニティ付近で音の土台を整える使い方が定番です。
- Q. 真空管アンプとモデラー、どちらでも効果はありますか?
- A. どちらでも有効です。モデラーの後段で最終補正に使うと、ライブPAでも聴かせる音に仕上げやすいです。
- Q. ノイズが気になるときは?
- A. Gain/Volumeの上げ過ぎを見直し、電源・配線・アース環境をチェック。位置を歪みの後ろに変えると改善することもあります。
- Q. 似たモデルから乗り換える価値は?
- A. 原音感重視で“押し出しと艶”を両立したいなら試す価値が高いです。EP Booster等で太さが行き過ぎると感じた人にも好相性です。
まとめ
RC Boosterは、原音を活かしたまま“ちょうど良い前進”を実現する定番ブースター。常時ONでの土台作りからソロ時の一押しまで、ジャンルを問わず頼れる一本です。まずはユニティから小さく調整し、あなたのギターとアンプに合う“気持ちいいポイント”を見つけてみてください。
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ブランド詳細
Xotic
Xotic(エキゾチック)は1996年に設立され、LAの工房にてギターやベース、ピックアップ、プリアンプ、エフェクターまで、幅広い商品の制作を手掛けるメーカーです。1999年に発表されたエフェクター、RCおよびAC Boosterの大ヒットにより、その名を全世界に轟かせることになりました。その後もギタリスト、ベーシストが求めるエフェクターを次々と生み出し、プロミュージシャンからも非常に高い評価を得ています。
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